新型コロナ オミクロン株の症状の特徴は? 潜伏期、症状の頻度、重症化の頻度やタイミングについて

新型コロナ オミクロン株の症状の特徴は? 潜伏期、症状の頻度、重症化の頻度やタイミングについて
オミクロン株についての最新情報です。以下は、記事の抜粋です。


2022年12月現在、日本国内での新型コロナの流行が徐々に拡大しています。新型コロナウイルスのオミクロン株に感染した人はどんな症状がどれくらいの頻度で出るのでしょうか。年齢ごとの症状、重症化の頻度の違い、ワクチンの影響などこれまでに分かっていることについてまとめました。

2022年に入ってからはオミクロン株と呼ばれる変異株が主流となっており、現在はオミクロン株の亜系統BA.5が主流となっています。BA.5は感染力が強く、ワクチンを接種した人や、過去に新型コロナに感染した人も感染しうるという特徴があります。

オミクロン株に感染した人の症状の特徴は?

札幌市でのBA.5流行期の感染者39956人の臨床症状(岸田直樹. 札幌市市中におけるオミクロンBA.5の現状と備えVer.2より忽那氏作成)

従来の新型コロナウイルスと比べて、オミクロン株では潜伏期が約3日と短くなっています。症状としては鼻水やのどの痛みが多く、嗅覚・味覚の異常は少なくなっており、より風邪やインフルエンザの症状に似てきています

札幌市でBA.5流行期に感染した約4万人の臨床症状が公表されていますが、咳(62%)、のどの痛み(60%)、頭痛(41%)、38度以上の発熱(40%)、鼻水(40%)などが頻度が高い症状だったとのことです。

実際に診療をしていると、のどの痛みを訴える人が非常に多く、水を飲むのも辛いという方もいらっしゃいます。これらの症状がみられた場合は仕事や学校は休んで、検査を受けるようにしましょう。

また、同じく札幌市の報告では38度以上の発熱の頻度は年齢ごとに明らかな違いがあり、10代未満では約6割で発熱がみられたのに対して、70代以上ではわずか約15%でした。

一般的に年を取れば取るほど感染症にかかった際に熱が出にくくなる、と言われており高齢者の方は発熱がないからと言って必ずしも新型コロナではないとは言えません。また、成育医療センターからの報告から、オミクロン株が流行して以降、小児のけいれんが増えていることが明らかになっています。

年齢やワクチン接種回数による重症化リスクの違いは?

ワクチン接種歴による年齢別の重症化リスク(新型コロナウイルス感染症(COVID-19) 診療の手引き・第 8.1 版より)

新型コロナウイルス感染症は、一般的に年齢が高くなるほど重症化しやすくなります。オミクロン株が主流となってからは、全体的に重症化する割合は低くなっていますが、高齢者が重症化リスクが高いことは変わりありません

ワクチン接種回数ごとに見ると、接種回数が多い方が重症化しにくいことが分かっています。例えば、年齢が高くなるほど重症化リスクは高くなるものの、3回以上ワクチン接種をしている90代以上の高齢者は、ワクチン未接種の60代よりも重症化リスクは低くなっています。感染を防ぐためだけではなく、重症化を防ぐためにも、ワクチン接種をご検討ください。

年齢以外にも、・悪性腫瘍・慢性呼吸器疾患、慢性腎臓病、糖尿病、高血圧、脂質異常症、心血管疾患、脳血管疾患・肥満(BMI 30以上)・喫煙・免疫不全者(固形臓器移植後、免疫抑制薬・調整薬の使用、CD4 200未満のHIV感染症)・妊娠後半期などの背景のある方は重症化しやすいと言われています。

重症化するタイミングは?
従来の新型コロナウイルス感染症では、発症から約1週間を境に重症化することがありました。オミクロン株では重症化する頻度は低くなっているものの、これまでの新型コロナウイルスよりも早く症状が悪化することが分かっています。広島県健康福祉局のデータでは、BA.5が主流である第7波の感染者では発症から中等症II(酸素投与が必要な状態)以上に悪化するまでの期間が、従来のオミクロン株よりもさらに短くなっており、6割の人が発症から3日以内に悪化したとのことです。

新型コロナでは発症してなるべく早いタイミングで治療を開始することで重症化を防ぐことができるため、これまで以上に早期診断・早期治療が重要になってきます。

また、新型コロナ自体の悪化ではなく持病の悪化や、細菌感染の合併(誤嚥性肺炎など)によって重症化している方も増えており、医療機関にとってはこれまで以上に慎重な評価と適切な対応が求められるようになっています。


私の周辺でも、まったく症状がなく、家人が発症したために「念のために」検査したヒトが抗原検査でバリバリの陽性だったというケースがありました。こんな感染症に一番有効なのは、規制ではなく、ワクチンです。治療薬も重要ですが、重症化しない若いヒトにゾコーバなどをどんどん使うのは、耐性菌を作るだけのヤブ医者です。

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