イカしてるぜ!空飛ぶイカ集団の撮影に成功、そのメカニズムを解明
以下は、記事の抜粋とニュースの動画です。
北大の研究グループが、空中を飛ぶイカの連続撮影に成功、その行動の仕組みを世界で初めて解明したと発表した。イカは高度に発達した飛行能力を身に着けていることが判明、2月5日付のマリンバイオロジー電子版に発表した。
空飛ぶイカの連続写真は、北大院生の村松さんと国際基督教大の関口博士が2011年、7月25日午後2時半ごろ、東京の東方約600キロの海上で撮影したもの。この時海上では、北大付属練習船「おしょろ丸」が実習航海中だったそうで、船に驚いたとみられるイカ約100匹が海上が飛び出してきた。
イカは、100匹ほどの集団で、水を噴射しながら 水面と平行に2~3秒間飛行。約30メートル先に着水したという。外洋性のアカイカかトビイカの子どもとみられ、体長約20センチだったそうだ。
元論文のタイトルは、”Oceanic squid do fly”です(論文をみる)。
その飛行メカニズムは、以下のような4段階で行われており、単に“水面からの飛び出し”ではなく、高度に発達した飛行行動を持つことが明らかになったとしています。飛ぶために特化した器官と行動パターンがよくわかります。
a) 水を勢いよくはき出し水面から飛び出す(Launching)
b) 水をろうとから噴射し続けて空中で加速、揚力を発生させるためにひれと腕の間の保護膜を広げる(Jetting)
c) 進行方向に向かってやや持ち上がった姿勢(ピッチアップ)でバランスを取りながら滑空する(Gliding)
d) ひれを巻き付け腕をたたみ、進行方向に対してやや下がった姿勢(ピッチダウン)で着水し、衝撃を和らげる(Diving)
空中で加速しているのが後ろの水でよくわかります。
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