若年層での3回目接種、オミクロン株流行下も感染率低下
以下は、記事の抜粋です。
若年層での新型コロナウイルスワクチンのブースター接種の有効性を検討するため、NBAの選手およびスタッフにおいて、ブースター接種者と未接種者の感染発生率を調査した結果、オミクロン株流行期でも、ブースター接種が感染率を有意に低下させることが示された。
対象となった2,613例(男性88%、年齢中央値33.7歳[27.3~45.2])のうち、45日間追跡できたのは67%だった。ファイザー製ワクチン、またはモデルナ製ワクチンの初回シリーズを2回完了、もしくはジョンソン・エンド・ジョンソン製の単回接種用ワクチンを1回接種したブースター未接種群が715例、ブースター接種を受けて14日経過したブースター接種群は2,164例だった。
主な結果は以下のとおり。
・ブースター未接種群では127例、ブースター接種群では608例が感染し、調整ハザード比は0.43となり、ブースター未接種群よりブースター接種群のほうが、感染率が著しく低かった。
・有症状感染を評価する2次解析でも調整ハザード比は0.39となり、ブースター未接種群よりブースター接種群のほうが、感染率が低いことが示された。
・入院や死亡は発生しなかった。
・ゲノム解読できた339の感染例のうち、オミクロン株が93%を占めていた。
本研究により、健康な若年層でワクチン接種率の高いコホートにおいて、ブースター接種を受けることで、オミクロン株流行期でも、有症状感染と無症状感染共に、感染率を有意に低下させることが示された。
元論文のタイトルは、”Association Between COVID-19 Booster Vaccination and Omicron Infection in a Highly Vaccinated Cohort of Players and Staff in the National Basketball Association(全米バスケットボール協会の選手およびスタッフの高ワクチン接種コホートにおけるCOVID-19ブースターワクチン接種とオミクロン感染との関連性)”です(論文をみる)。
副反応による苦痛は別として、社会的なメリットや周辺の高齢者の健康を考えると若者にブースター接種を勧める根拠になるかもしれません。
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