コロナに感染するのとワクチンを打つのとでは、どちらがより強い免疫が得られるのか?

コロナに感染するのとワクチンを打つのとでは、どちらがより強い免疫が得られるのか?
最近、私の周辺でもコロナに感染するヒトが増えていて、「感染したからもうワクチン打たなくて良いのでは?}と考えているヒトも増えていそうなので、少し古い記事ですが、紹介しておきます。以下は、抜粋です。


自然感染とワクチン接種、得られる免疫はどちらが強い?


対象の集団、評価している期間、評価方法が異なるため単純な比較はできませんが、新型コロナワクチンの一つであるファイザー社のmRNAワクチンの発症予防効果は90%以上とされており、特に高齢者においてはワクチンの方がより強く免疫を賦活できると考えられています。

フランスで行われた、過去に新型コロナの既往のある人とない人それぞれに、mRNAワクチンを接種し、抗体価の推移をみた研究が報告されています。

過去に新型コロナの既往がある人は、初回の接種前から抗体価が高いのですが、初回の接種によってさらに抗体価が上昇し、過去に感染したことがない人よりも10〜45倍の抗体価を示しています(ピンクで囲った部分)。しかし、過去に感染したことがない人も2回接種を完了した後には、「感染したことがあり、ワクチン接種をしていない人」よりも高い抗体価が得られています(青で囲った部分)。

新型コロナの免疫は抗体価だけでは評価できませんが、少なくとも中和抗体価とブレイクスルー感染のリスクは相関すると考えられているため、指標の一つであることは間違いないでしょう。これらのことから、現在得られている知見からは、

感染で得られる免疫 < ワクチン接種で得られる免疫

とされ、これまでに新型コロナに感染したことがある人もワクチン接種が推奨され、接種によってより強い免疫が得られると考えられています。

新型コロナワクチンで得られる免疫の持続性については、自然感染よりは長いと考えられているものの、追加接種の必要性については現在も検討が行われているところです。

以上のことから、過去に新型コロナに感染したことがある方も再感染のリスクがあり、ワクチン接種によってより強固な免疫を得ることができます。ぜひ積極的にワクチン接種をご検討ください。


少し古い記事ですが、オミクロン株が主流になっている現在でも、新型コロナウイルスに関しては「感染で得られる免疫 < ワクチン接種で得られる免疫」という考えは変わっていないと思います。

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