アリセプト(ドネペジル)のテレビCM

効果誇張とエーザイに警告 米当局、認知症薬CMで
以下は、記事の抜粋です。


ロイター通信によると、米食品医薬品局(FDA)は2月19日までに、日本の製薬大手エーザイと米ファイザーが販売する認知症治療薬「アリセプト」のテレビコマーシャルについて、症状の改善効果が誇張されていると警告する文書を出した。

コマーシャルは、患者と家族がアリセプトについて医師と話し合う場面の後、患者が機敏に動いたり庭いじりをしたりする場面に変わる内容。文書は、薬の使用後に症状が大幅に改善するとの印象を与え、臨床試験のデータに比べると効果を誇張していると指摘した。

エーザイは当面、コマーシャル放映を中止するとしている。

米国では医師が処方する薬にもテレビ広告が認められているが、オバマ大統領就任後は、問題のある宣伝に対する警告が増えているという。


アリセプト(一般名:ドネペジル、donepezil)は、アセチルコリンという神経伝達物質を分解するコリンエステラーゼという酵素の非競合的可逆的阻害薬です。脳移行率は高いですが、全身でアセチルコリンの作用を増強するので、副作用も多彩です。

おくすり110番」によると、軽度~中等度のアルツハイマー病の患者268人を対象とした二重盲検比較試験(実薬群116人、プラセボ群112人)において、症状が改善した人は、実薬群で17%、プラセボ群で13%だったそうです。

また、「ただし、対症療法薬ですので、病気そのものの進行を遅らせることはできません。」とはっきり書かれています。

しかし、下の動画では、”Studies showed ARICEPT slows the progression of Alzheimer’s symptoms. “と説明しています。”symptoms”というものは、表面にでてくる「症状」で、病気そのものではないと考えればウソではありませんが、反則ギリギリの表現に感じます。

下の動画には「庭いじり」は出てきませんが、「誇張」といわれたCMと同じ路線のものだと思われます。

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