ビデオゲームで子どもの知力が高まる?

ビデオゲームで子どもの知力が高まる?
以下は、記事の抜粋です。


一般的に子どもへの悪影響が懸念されがちなビデオゲームだが、その懸念とは裏腹に、ビデオゲームは脳の働きを高める可能性のあることが新たな研究で示唆された。ビデオゲームに平均より長い時間を費やしていた小児では、2年後に知力が大幅に増加していたことが確認されたという。

カロリンスカ研究所のTorkel Klingberg氏らは、9〜10歳の小児9,855人分のデータを用いて、3種類のスクリーンタイム(テレビや動画の視聴、ビデオゲームのプレイ、ソーシャルメディアの使用)が小児の知力に及ぼす影響を検討した。知力については、試験開始時と2年後に実施された一連の認知テストの結果を分析して評価した。ただし、2年後に追跡された小児は5,374人のみだった。

小児は、1日当たり平均して2.5時間をテレビの視聴に、30分をソーシャルメディアの使用に、1時間をビデオゲームに費やしていた。解析の結果、ビデオゲームに平均より多くの時間を費やしていた小児では、2年後の追跡時にIQが平均より2.5ポイント高いことが明らかになった。この結果は、世帯収入や親の教育レベルなどを考慮しても変わらなかった。これに対して、テレビの視聴やソーシャルメディアの使用に多くの時間を費やしていた小児では、知力に対してプラスの影響もマイナスの影響も認められなかった。


元論文のタイトルは、”The impact of digital media on children’s intelligence while controlling for genetic differences in cognition and socioeconomic background(認知の遺伝的差異と社会経済的背景をコントロールした上でのデジタルメディアが子どもの知能に与える影響について)”です(論文をみる)。

IQの分布は、ほぼ正規分布になりIQ85–115間が平均知能と呼ばれ約68%の人が収まるそうです。このような数字で2.5ポイントの違いがどれほどの意味があるかは分かりません。

ビデオゲームをやったら賢くなるのか?、賢い子供がビデオゲームをやるのか?という問題は残ると思います。

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