リジェネロン、既存抗体療法オミクロンに効かず
以下は、記事の抜粋です。
米リジェネロンは、新型コロナウイルス感染症に対する抗体療法「ロナプリーブ」がオミクロン株への有効性がないことを確認したと発表した。同株などに対応した新たな抗体療法を開発する。一方、英グラクソ・スミスクライン(GSK)や英アストラゼネカ(AZ)のコロナ抗体療法は、疑似ウイルスや動物などを使った非臨床試験の段階だがオミクロン株にも有効な可能性があると報告している。
リジェネロンは16日の声明で、ロナプリーブはデルタ株には有効だが、「オミクロン株に対しては活性がない」ことを発表。同株などの変異株に対応した新たな抗体療法を複数開発しており、来年1~3月中に臨床試験を始める。
抗体薬はウイルスの特定の構造やアミノ酸配列を目標にしているので、変異でこれらのエピトープ(抗体が認識する抗原の比較的小さな特定の部分)が変化してしまうと有効性を失ってしまいます。オミクロン株では遺伝子に多くの変異が起こっているので、エピトープも変化した結果、それらを認識する抗体薬が有効性を失うのだと思います。
グラクソ・スミスクラインとアストラゼネカのものは有効のようだと書かれていますが、アルファやデルタよりはかなり効きにくいはずだと思います。ワクチンでも同じことが言えると思います。
ウイルスが増えるために必要な酵素の阻害薬などの方が変異株への効果は高いと思われるので、メルクやファイザーの飲み薬に期待していますが、これには「薬剤耐性」という問題があります。やはり感染症は、ワクチンで予防するのが一番だと思います。以前から書いていますが、従来のワクチンとオミクロン用のワクチンを混ぜた「混合接種」の登場が重要だと思います。
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