動物の「死んだふり」

動物が「死んだふり」をするのは、敵から逃れるためだけではない
以下は、記事の抜粋です。


死んだふりは、科学用語で「擬死」と呼ばれる硬直不動状態のこと。鳥類、哺乳類、魚類など、多くの動物が擬死を使うことが知られている。おそらく最も有名なのは北米のキタオポッサムで、口を開けて舌を出し、排泄物を垂れ流し、おまけに死臭のような匂いの液体まで出して、賞味期限切れを装う。

モルモットも死んだふりをするし、ウサギやヘビも多くの種が死んだふりをする。鳥類では、ウズラ、ニワトリ、マガモなどがそうだ。ある種のサメは、腹を上に向けて死んだふりをする。ニシレモンザメは、ひっくり返してしばらく拘束していると、息苦しそうにしたり、ときどき震えたりしてぐったりする。日本に生息するトゲヒシバッタは、捕食者であるカエルが近寄ってくると脚を突っ張って硬直し、カエルがのみ込めないようにする。ウスバカゲロウの一種の幼虫(アリジゴク)は、実に61分間にわたって死んだふりをすることができる。

ほとんどの生物は死を免れるために死んだふりをするが、別の目的のために死んだふりをする動物もいる。

キシダグモのクモのメスはしばしばオスを捕食する。そのため、交尾をするためにオスは餌の束を作り、そこにしがみついて死んだふりをする。メスは、死んだふりを続けるオスごと餌の束を引きずっていく。メスが餌を食べ始めると、オスは生き返って交尾を試み、成功することもあるという。

一方、ルリボシヤンマのメスは、交尾を避けるためにあらゆる努力をする。彼女たちは、危害を加えられるおそれのある攻撃的なオスから逃れるために、飛ぶのをやめて地面に墜落するのだ。

中米のカワスズメ科の魚は、湖の底で死んだふりをして獲物をおびき寄せる。ほかの魚がこれを食べようとすると、息を吹き返して襲いかかる。ブラジルのハタ科の魚は、死んだふりをして若い魚を引きつけて捕食する。


動物たちの死んだふりは「最後の手段」とよぶ人もいるそうですが、生きるため、食べるため、交尾をするための3つは、うまく行けば種の繁栄にとってプラスなので、理解できるような気がしますが、ルリボシヤンマのメスの死んだふりにどんなメリットがあるのか不思議です。

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