風力発電の不都合な真実―風力発電は本当に環境に優しいのか?
「風力発電の不都合な真実」(武田恵世・著)
これら2つは、「風力発電の不都合な真実―風力発電は本当に環境に優しいのか?」という本の紹介文です。以下は、藤沢数希氏のブログ記事をまとめたものです。
この本を読んで、風力ってかなりやばいんじゃないかと思うに至りました。野鳥愛好家の著者が10年間日本の風力発電の観察をしてわかったことをまとめています。
以下に僕なりにポイントをまとめておきます。
1.風力発電はうるさいし、低周波やストロボ効果による健康被害がある
説明省略
2.大きな鳥がたくさん突っ込んで羽に真っ二つに切り刻まれる
説明省略
3.そもそも全く電力にもCO2削減にも貢献していない
日本は既存の電力網に風力発電所を組み込んでいますが、風向きによって激しく電力が変化してしまうため、その電力が非常に小さい時だけ風力発電所からの電力を受け入れています。風が強くなって発電量が大きくなると、既存の電力網を不安定にするので、その時は風力発電所からの電力は全てカットするそうです。ぶっちゃけた話、地方自治体や業者が国からの補助金を貰えたりするので、発電しているフリをしているだけなのです。要するにただの補助金ゲームです。
上記の1と2はそれほどインパクトはなかったですが、3には「なるほど!」と思いました。以下は、かなり重複しますが、「日本に巨大風車はいらないのブログ記事」からの抜粋です。
風力発電所が結構増えた北海道電力、東北電力では、風力発電所の発電量が増えると、既存の火力発電所の出力は落とさずに、風力発電所からの送電を止めています。なぜかというと、風は一定の強さで吹き続けるものではないので、それに合わせて火力発電所などの出力を調整するのは難しいからです。
手厚い、ノーチェックの補助金政策、優遇政策がなされるとともに、それだけを目当てに成り立つ産業構造ができあがってしまいました。産業として補助金なしで成り立つように育成するための補助金であるはずが、補助金がないと成り立たない産業構造を造ってしまう従来の失敗がまたしても繰り返されました。
私も、「風力発電は、石油などの化石燃料を使わないので排気ガスを出さず、CO2を排出しない環境に優しい自然エネルギーだ」と信じていたひとりでした。しかし、風力発電所ができても、火力発電所の出力も数も減らしてはいないので、化石燃料の消費量はまったく減らないという指摘に驚き、そうかもしれないと思いました。
「国からの補助金を貰えたりするので、発電しているフリをしているだけなのです。要するにただの補助金ゲームです。」という文で「発電」を「研究」に代えるとピッタリのケースもあるような気がします。
コメント
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tak先生
風力発電もそんな程度なんですね。
太陽光発電も家庭用はあまりメリットないですね。
設置コストが高過ぎ、発電量のムラ、補助や買い上げ単価を無理に引き上げ見かけ上はコスト安く見せるが結局その分誰かの負担。
自分も昔は電機屋の端くれ、だが終生設置意欲なし、最初は効率よくも直ぐパネルは汚れ効率低下、清掃も簡単ではない、屋根上では素人では手に負えず、業者依頼は高額、システム全体の寿命も実績不明確、結局元は取れない。
発電メーターを観ながら楽しむ玩具。
産業としての砂漠の大がかりな施設は別。
taniyan
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平準化が起こり、短時間の変動が減るかもしれません。また太陽熱発電所のように熱を蓄積できる施設と協同運用すれば、風力のピーク電力を吸収できます。風力に大きく期待できる訳ではありませんが、使いようによっては多少は役に立つのではないかと考えました。