部下の士気を保つために–上司の「やってはいけない」10選
原文のタイトルは、”10 surefire ways to kill morale”です(原文をみる)。以下は、その10個の「やってはいけない」です。印象に残った説明も抜粋してつけました。
1.望ましい振る舞いを罰する (Punish desired behavior):一番ありがちな例は、管理職が「心配があれば隠し立てせず、正直に相談するように」と話しておきながら、相談しに来た部下をしかるというもの。
2.望ましくない振る舞いに見返りを与える (Reward undesired behavior):遅刻した人に合わせてミーティングを始めるのがその例。だれも時間を守らなくなる。
3.えこひいきをする (Play favorites):相手を個人的に好きか嫌いかに関わらず、成果に基づいて評価し、報酬を与えるべき。
4.朝令暮改 (Change direction early and often):問題は、前に何を言ったか良く覚えていないことです(私の場合)。
5.よい面を無視する (Ignore the positives):楽観的な考え方をして、その状況のよい面を探すべきで、悪いことでさえよい解釈をしようと試みるべき。
6.悪い面ばかり見る (Focus only on the negatives):マスコミは良くこれをやります。
7.間違った評価尺度を使う (Use questionable measurements):ここの意味はよくわかりません。たくさん研究資金をとるのが良い研究者であるとかの尺度?
8.成果を認めることをしない (Fail to give credit):単に感謝したり、公の場で誰かがよい仕事をしたと認めるだけでも、驚くほど効果が出る。
9.細かく管理する (Micromanage):すべてを監督していれば、相手を信頼していないことが明白になってしまう。本当に深刻な状況になっているのでない限り、部下に学ばせ、必要なら失敗させる必要がある。
10.怒る (Freak out):小さなことでいちいち激怒していたら、部下は悪いニュースを持って行くことを嫌がるようになるだろう。状況に敏感になるべきで、いつ話し、いつ黙っていた方がよいかを知るべき。
アルクの英辞郎で調べると、
surefire【形】〈話〉必ずうまくいく、成功間違いなしの、確かな、確実な
morale【名】〔反対・苦難に直面しての〕やる気、気力、士気
でしたので、原文を直訳すると、「やる気を確実にくじく、10の方法」になると思います。
学生と教員の関係は、部下と上司の関係ではありませんが、ある程度共通する部分があります。とくに、この10個の「やってはいけない」は、指導する教員が学生の勉強や研究に対するやる気をくじくことにつながると思いますので、自己反省の意味もこめて紹介しました。
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