女性のオルガスムの排卵ホモログモデルの実験的検証
男性のオルガスムの多くには射精が伴いますが、女性のオルガスムには排卵が伴うわけではなく、その存在理由については謎の部分が多いそうです。このPNAS誌に掲載された論文では、ウサギを使った実験で、元々は女性のオルガスムには排卵が伴っていたが、進化の過程でそのカップリングが失われたと主張しています。
ウサギでは、性交時に排卵がおきるそうです。また、ヒトのオルガスムはfluoxetine(フルオキセチン、日本国内未承認)という
セロトニン増強作用を持つ抗うつ薬(SSRI)の投与で抑制されることが知られていたそうです。
研究者らは、ウサギの性交時にfluoxetineを投与することで、排卵を約30%抑制したこと、fluoxetineと同時にヒト絨毛性ゴナドトロピンを投与するとこの抑制が失われることから、哺乳類のメスのオルガスムには排卵が伴っていたが、ヒトの進化の過程でそのカップリングが失われたと結論付けています。また、ヒトの女性では性交時のオルガスム率が低いことを説明するとも主張しています。
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