子宮頸がん予防、国内初のワクチン発売
以下は、記事の抜粋です。
子宮頸がんを予防する国内初のワクチンが12月22日、発売された。
グラクソ・スミスクライン社の「サーバリックス」で、原因となるヒトパピローマウイルス(HPV)のうち7割を占める2種類のウイルスによる感染を防げると期待される。
全国約1100か所の医療機関で接種できる。対象は10歳以上の女性。医療機関には、若い女性や女の子を持つ親から問い合わせがあったが、全額自己負担で、3回の接種にワクチン代だけで3万6000円(税別)かかることもあって、初日に接種する人は少なかった。
9月2日の「子宮頸がんの予防ワクチン」でも紹介したワクチンです。
子宮頸がんは若い女性に発生するがんの中で最も多く、わが国では、年間1万人以上が発症し、3500人が死亡すると推定されています。。原因の多くは、性的接触によるHPV感染とされています。
全女性の7、8割がHPVに感染し、その一部は持続感染からがんに進行します。今回のワクチンが対象とするHPV 16型と18型による感染が子宮頸がん全体の6-7割、20-30代では8-9割を占めます。
初期段階においてはほとんど自覚症状がなく、進行して発見された場合は、治療が困難で死亡率も高いです。ZARDの坂井泉水さんは、子宮頸がんの闘病中に亡くなりました。
ワクチンを感染前に接種すれば、がんの発生をほぼ完全に防ぐことができ、既に百カ国以上で承認されています。
接種費用は、診察費などを加えて4-5万円(3回接種)になるので、広く普及させるには販売価格の引き下げや他の先進国と同様の公費負担・補助が期待されます。
民主党は、衆院選の際の政策集で「助成制度」の創設を掲げていましたが、どうなるのでしょうか?
オーストラリア政府は、12-25歳の女性全員の接種費用を全額負担しています。日本でも、新潟県の魚沼市では、接種助成の対象者を12歳とし、費用を全額補助するそうです(記事をみる)。
このように大部分の子宮頸がんは、HPV感染症です。最近では、胃がんもH.ピロリ感染症であると言われています。
これらのがんは、それぞれの病原菌感染を防げば防げます。身近に対象者がおられる場合は、子宮頸がんワクチンの摂取を強くおすすめします。
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