遺伝子組換え(GM)原料を使った清涼飲料水やGM飼料を食べた牛のミルクのどこが悪い?

昨日のNHKクリエイティブ・ライブラリーは、アクセス殺到でしばらくみれなかったようですが、ようやく復旧したみたいです。


清涼飲料水:一部で遺伝子組み換え原料使用 表示義務なし
食卓どこへ:遺伝子組み換え/1 生協「不使用」から転換
以下は、1つ目の記事(11月1日)の抜粋です。


飲料メーカー大手が、清涼飲料水の甘味料として、遺伝子組み換えしたものが混ざった「不分別」トウモロコシが原料の「異性化糖」を使っていることが毎日新聞の調べで分かった。

異性化糖は国内コーンスターチ(でんぷん)業者が、輸入トウモロコシから加工して作る天然甘味料で、ソーダ類などで「ブドウ糖果糖液糖」などと商品に表示される。大手8社にアンケートし、清涼飲料への遺伝子組み換え使用の有無を聞いた。その結果、「一部使用」も含め、5社が異性化糖で「不分別」を使っていると答え、1社は「使用の可能性がある」と回答した。


清涼飲料水の甘味料として、遺伝子組換え(genetically modified, GM)トウモロコシを加工してできた「異性化糖」を使っていることの何が問題なのでしょう?

同じ毎日新聞の記者が、2つめの記事(11月2日)で、「国内で流通する牛乳や生卵は100%国産だが餌のほとんどはGM作物だ。」と書いています。これも何が問題なのでしょう?
GM作物では、農薬を分解・修飾するような酵素や農薬と親和性の低い標的分子をコードするDNAが染色体に導入されています。

記者の方は、これらの酵素や標的分子、あるいはDNAが、GM作物を加工してできる異性化糖の成分にどんな影響をあたえるとお考えなのでしょう?また、GM飼料を食べた牛のミルクに、どんな問題があるとお考えなのでしょう?

「行政もメーカーもあえて真正面から向き合うことをしてこなかったGMの最新をリポートし、GMを論じるきっかけとしたい。」と書かれていますが、2つの記事のどこにもGM作物を原材料や飼料とすることの問題点を明らかにした議論はなく、消費者の不安を煽るような文章が並んでいるだけです。

糖尿病治療で用いられるヒト型インスリンや、がん化学療法による好中球減少症に用いられるヒトG-CSF製剤は、すべて遺伝子組換え技術で作られています。これらも、「遺伝子(み)組換えだから」不安があるのでしょうか?

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