色覚障害の遺伝子治療、エコナ

色覚障害のサル、遺伝子治療で16色を識別

以下は、記事の抜粋です。


色覚障害を持つサル2匹に遺伝子治療を施し、すべての色を識別できる色覚を持たせることに成功した(9月17日のNature)。

赤と緑が区別できない色覚障害は、色を感知する視物質をコードする遺伝子の変異で引き起こされると考えられており、男性の5~8%、女性の約1%が色覚障害者といわれる。

研究チームは、生まれつき色覚障害のある成体のリスザル2匹を、1年以上かけて訓練。タッチスクリーンに表れた色の境界を正しくなぞることができたら、ごほうびのグレープジュースを与える方法で、16色の識別テストに回答できるようにした。その上で、赤い光を感知する視物質の遺伝子をアデノウイルスに組み込み、これをサルに感染させることで、遺伝子を網膜の細胞に取り込ませた。

この治療から約20週間後、2匹はすべての色を認識できるようになり、この状態は2年以上続いたという。色覚障害を持つ霊長類で、網膜のすべての光受容体が完全に回復した例は、今回が初めて。先天性の視覚障害は治癒不能という一般概念も覆されることになった。


錐体細胞には、青、赤、緑の3種類の光を感知する視物質(オプシン)があります。それぞれ異なる遺伝子でコードされていて、赤オプシンと緑オプシンをコードする遺伝子は、X染色体上にあります。

どちらの遺伝子に異常があっても緑と赤の区別ができなくなります。色覚異常の大半がこの赤緑色覚異常です。また、上述のように、X染色体上にあるので男性に多く発症します。
記事で紹介した論文では、赤オプシン遺伝子に異常を持つリスザルに対して遺伝子治療を行い、正常の赤オプシンを錐体細胞に発現させることで色覚異常治療に成功したと報告しています。神経経路が完成した大人の動物で、赤オプシンというセンサー分子だけを発現させて、色覚異常が治癒したというのは驚きです。


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うちはずっとエコナ使ってました(> <;)

以前から、エコナに多く含まれているジアシルグリセロールが、腫瘍プロモーターのホルボールエステルと同様、プロテインキナーゼCを活性化するのが気になっていたのですが—-

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