子宮頸がん予防ワクチン承認へ 国内初、10月にも
【産科医解体新書】(52)子宮頸がんにワクチン
以下に記事の要約を紹介します。
ヒトパピローマウイルス(HPV)の感染が原因で発症する子宮頸がんの予防を目的としたワクチンについて、厚生労働省薬事・食品衛生審議会の部会は8月31日、「承認して差し支えない」との意見をまとめた。
順調なら10月にも国内初のHPVワクチンとして正式承認される見通し。ワクチンは、製薬会社グラクソ・スミスクラインの「サーバリックス」。子宮頸がんの原因の約7割を占めるHPVの感染予防が期待される。
子宮頸がんは、国内で毎年約8千人が新たに患者と診断され、約2500人が死亡するとされる。サーバリックスは海外96カ国で承認されている。
国内でも専門家や患者団体から早期承認を求める声が強く、厚労省は優先審査の対象に指定。海外の臨床試験データの審査と、国内での臨床試験を並行して進めた。
子宮頸がんは、女性の死因として、世界で2位、日本では7位です(国立がんセンターの情報をみる)。最近は、子宮がん検診の普及とともに、早期発見される機会が増えたため、子宮頸がんによる死亡は減少しています。
しかし、初期段階においてはほとんど自覚症状がなく、進行して発見された場合は、治療が困難で、死亡率も高いです。記憶に新しいところでは、ZARDの坂井泉水さんが子宮頸がんの闘病中に亡くなりました。このような子宮頸がんは、ワクチンによってかなり予防できます。
坂井さんの例でもわかるように、若い女性が罹患し、悲惨な結果になることも珍しくありません。2つめの記事にあるように、性教育の問題などはあるかもしれませんが、ワクチンの有効性が広く知られ、接種が普及すれば、子宮頸がんが激減する可能性があります。
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