「徹底抗戦」読みました

ホリエモンの「徹底抗戦」を読みました。

「証券取引法違反」で逮捕され、拘留、控訴、高裁での敗訴までの経過と現在の心境が「私(ホリエモン)側からからみたライブドア事件の真実」として書かれています。以下、感想を少し書きます。

『検察庁は起訴できる唯一の機関である上に、捜査権限も持っている。つまり、捜査、逮捕、起訴、全部できる』 よくニュースに登場する「東京地検特捜部」のことですね。最近の小沢民主党代表の件でも、情報を少しずつリークして上手にマスコミを操作しています。

『ただ言えることは、マスコミは第四の権力なんかではないということだ。第四どころか、この情報化社会においては、一番の権力を持っている』 そのとおりだと思います。「取材」という捜査権を持ち、「証言」という形でなんでも書けます。2人でも「複数の証言」だし、証言内容が事実かどうかなど誰も気にしません。逮捕はないかもしれませんが、突然家に押しかけてきて自由を奪い、遅くとも翌朝には「極悪人」として世界中に発信してくれます。

本の中やインタビューではあまり触れられていませんが、私は次の裁判を強く意識した内容だと思います。自分のやった事を自分に対しても世の中に対しても明確にして、本当に自分が有罪かどうかを問いたいという気持ちが伝わってきます。朋友のMさんから指摘されたとおり、以下の部分が自分の事と重なって一番印象に残りましたので、そのまま引用します。

『一審判決を受けて、再び各方面から、いろんなアドバイスを受けた。「控訴審では全面的に罪を認めて執行猶予をとりにいくべきだ」という意見も多かった。<<知らないことも含めて、よくわからないけど悪かったです、とでも言えばいいのか?そんなんでいいのか?>>自分の頭の中は、堂々巡りだった。もしも罪を認めるのだとしたら、なんのために、90日以上も拘置所の独房の中での孤独に耐えてきたのか?不条理な起訴・逮捕に対して徹底抗戦するためではなかったのか?もちろん確信犯として悪事を行い、結果として逮捕されたのなら、すぐにでも罪を認めて保釈される道を選ぶだろう。しかし、私はそうではない。悪いことをしようと思って悪事をしたつもりは毛頭ない。周りが認めているのはある意味、早期釈放であるのは明白だ。事実と違うことも、ある程度まるめて飲み込む。それも大人の対応かもしれない。実際、今回の案件は、認めたら死刑になるようなものでもない。むしろ、執行猶予という、まるで無罪と等しい判決がもらえる可能性大のディールであるのに、あえて実刑覚悟で無罪をとりに行くという人間が、犯罪を犯していると思うだろうか?結局、私は戦う道を選んでしまった。世渡り上手な人間からしてみれば、また”貧乏くじを引いた”と思われてしまうのだろうが、なんだか私には、この方が性に合っているようである』

1000円は少し高い気もしますが、ホリエモンに対するカンパと考えることにします。

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