コレステロールの救世主?

11月28日(水)午後7時30分からのNHKテレビ、「ためしてガッテン」という番組のタイトルは、「コレステロールの救世主!血管を掃除する秘策SP」でした(番組のサイトをみる)。以下は、その内容の抜粋です。


新発見!善玉コレステロールは“質が大事”

善玉の“吸う力”についての重要な研究結果が報告されました。24年前に採血された血液サンプルを使うことで、善玉コレステロールと病気の関係がよりはっきりと分かったのです。研究によると、善玉の吸う力が高い人は、低い人に比べて脳梗塞になるリスクが6割も減っていました。さらに、善玉の数値、つまり量が多いか少ないかでは、脳梗塞のリスクに有意差は認められませんでした。つまり、善玉コレステロールは“質が大事”だということが分かったのです。

善玉の“吸う力”を上げる、魚のアブラ「ANA」!

今回、20~60代の50人の方に協力していただき、善玉の吸う力が高い人と低い人では何が違うのかを大調査しました。すると分かったのは、善玉の吸う力が高い人は、血液の中の「EPA(エイコサペンタエン酸)」の濃度が高い、ということでした。「EPA」とは、オメガ3という油の一種。そして、このEPAは特に「青魚」に多く含まれる油として知られています。番組では善玉の吸う力が低い人5人に2週間、毎日1食、食事のメニューに青魚を加えてもらいました。すると、5人のうち4人の善玉の吸う力がアップしました。食事のメニューをお肉からお魚に置き換えるだけでも悪玉コレステロールを減少させる効果が期待されると言われています。ぜひ毎日の食卓に「青魚」を加えてみください!


要するに、「オメガ3」という油の一種に善玉コレステロールの質を向上させる作用があるので、「青魚」を食べましょうというわかり易い話でした。しかし最近、以下のような論文が、New England Journal of Medicine誌のオンライン版11月10日号に掲載されました。


Marine n−3 Fatty Acids and Prevention of Cardiovascular Disease and Cancer (海洋n-3脂肪酸および心臓血管疾患およびがんの予防。論文をみる


n-3(オメガ3と同じもの)脂肪酸サプリメントは、2万5,871例の米国人を対象とした無作為化二重盲検プラセボ対照試験を行った結果、プラセボ(偽薬)との比較において、主要心血管イベントやがん発症の低下に結びつかないことが明らかになったという論文です。

サプリはダメでサカナは効くという話なのでしょうか?

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