「スパゲッティの乾麺は必ず3つ以上に折れる」という現象を乗り越えて研究者が2つに折ることに成功
以下は、記事の抜粋です。
カチカチに乾燥したスパゲッティの乾麺を両手で持ってアーチ型に曲げて折ろうとすると、3つ以上に折れてしまうという現象が存在します。この「スパゲッティ折りのミステリー」をついに乗り越え、スパゲッティをキレイに2つに折ることに成功した研究者が現れました。
「スパゲッティの乾麺は必ず3つ以上に折れる」という不思議な現象は、ノーベル賞科学者のリチャード・P・ファインマンが見つけて世界に問いかけたものです。
「なぜスパゲティだけが?」というこの現象の謎は2005年、ピエール・アンド・マリー・キュリー大学の物理学者バジル・オードリー氏とセバスチャン・ノイキルヒ氏によって解明されています。両氏は、スパゲティが最初に折れた時に生じる「たわみ」が伝わる時に波が合成されて強くなり、新たな折れ目が作られているという実態を明らかにして、「ひびの連鎖による細い棒の破砕――なぜスパゲティは半分に折れないのか」という論文を発表。この発表の翌年、2006年にオードリー氏とノイキルヒ氏はイグノーベル賞を受賞しています。
今度は逆に「2つに折る方法はないのか」という謎に取り組んだ科学者が現れました。それはコーネル大学の大学院生であるロナルド・ハイザー氏とマサチューセッツ工科大学(MIT)の大学院生であるビシャール・パティル氏らのチームです。研究の結果、2人がたどり着いた答えは「スパゲッティを一定以上の角度にねじっておいた状態で曲げていくと2つに折ることができる」という結論でした。
次の2本のGIFでは、ねじりのレベルで折れ方が変化している様子を見ることができます。上はねじらないで曲げた場合、下はねじって曲げた場合です。研究チームでは、この現象を数学的に解明することにも成功しているとのこと。
PNASに掲載された元論文のタイトルは、”Controlling fracture cascades through twisting and quenching”です(論文をみる)。
私もやってみました。左はねじらない場合、右はねじった場合です。確かに、ねじらないと3本以上に折れます。ただし、日本の高湿度の部屋に長期間置いていたものは、少し湿気ているためか、そのまま曲げても2つに折れることがありました。必ず乾麺でやりましょう。
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