健康食品の体験談広告、厳しい規制へ
以下は、記事の抜粋です。
こんなタイプの広告を、新聞や雑誌などでよく見かける。だれにとってもおなじみだろう。
だが、今後は変わるはずだ。消費者庁が7月14に出した「打消し表示に関する実態調査報告書」である。報告書の体裁だが、現状の「体験談広告」はもう許さない、という消費者庁の強い姿勢が示された。
打消し表示とはなにか?
広告宣伝においては、品質や価格などについて「よいものですよ」と強調する表示をするのが普通だ。それが、すべての消費者にどのような場合でもあてはまるのであれば、まったく問題ない。だが、例外、制約がある場合にはその旨を伝える「打消し表示」もセットで掲載しなければならない。たとえば、保険の宣伝で「入院、手術、通院の保障が一生涯!」と強調され、片隅に「医療行為や医療機関および適応症などによっては給付対象とならないことがあります」とある。この片隅にあるのが、打消し表示だ。
報告書は、次のように書いている。
「体験談により一般消費者の誤認を招かないようにするためには、当該商品・サービスの効果、性能等に適切に対応したものを用いることが必要であり、商品の効能、性能等に関して事業者が行った調査における(i)被験者の数及びその属性、(ii)そのうち体験談と同じような効果、性能等が得られた者が占める割合、(iii)体験談と同じような効果、性能等が得られなかった者が占める割合等を明瞭に表示すべきである」
さて、健康食品業者はこれをクリアできるだろうか。体験談は、客の反応の中でももっとも良いもの、インパクトのある言葉を掲載して当たり前、というのが現状だ。横に「個人の感想」と書いておけばなんでもOK、というのが健康食品業者の常識ではないか?これからは、数字の根拠のある体験談を広告に載せなければ、景表法違反に問われる恐れがある。たとえば、「カロリーを気にせず食べられる」と答えたのは、被験者の1%とか、客の1人だけ、ということも広告に表示しなければならない。
上の記事を書いた松永氏は、消費者庁の出した「打消し表示に関する実態調査報告書」を「報告書の体裁だが、現状の『体験談広告』はもう許さない、という消費者庁の強い姿勢が示された。」と高く評価し、巷にウソの効果をうたった健康食品やサプリの広告が溢れる現状が改善されることを期待されていますが、果たしてそうでしょうか?
私は、健康食品業者やその他多くの既得権益を享受している人々の抵抗によって消費者庁の姿勢は骨抜きにされると思います。とりあえず、どんなタレントが宣伝しようが、下の写真のような宣伝をみた瞬間、「これはウソ」であることを見抜く力をつけましょう。
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