「採血で抑うつ評価」期待?…クレアチニンやクエン酸ですよ!

「採血で抑うつ評価」期待=関連する物質特定―九大や阪大など

以下は、記事の抜粋です。


うつ病やそううつ病の患者から採血し、抑うつ症状の重症度と強く関連する血液中の物質を5種類特定したと、九州大と大阪大、国立精神・神経医療センターの研究チームが12月27日までにプロスワン誌に発表した。

精神科医などによる面接検査やアンケート調査を行わなくても、採血だけで抑うつ症状を客観的に評価できる可能性があり、実現すれば早期の発見、治療が可能になると期待される。

5種類の物質は、「3―ヒドロキシ酪酸」や「ガンマ・アミノ酪酸(GABA)」、クエン酸など。 抑うつ重症度に関連する物質は、関連性が比較的弱い物も加えると20種類あり、罪悪感や死にたい気持ち、落ち着かない状態などの具体的な症状によって関連する物質のグループが異なることも分かったという。


元論文のタイトルは、”Plasma Metabolites Predict Severity of Depression and Suicidal Ideation in Psychiatric Patients-A Multicenter Pilot Analysis”です(論文をみる)。

「抑うつ症状の重症度と強く関連する血液中の物質」は、記事中に書かれている「3―ヒドロキシ酪酸」や「ガンマ・アミノ酪酸(GABA)」、「クエン酸」あと、の2つのは、「ベタイン (betaine)」と「クレアチニン」です。いずれも、正常人の血液中にも多く含まれ、食事や運動などの影響を強く受けるものばかりです。

正常人で測っていないとか、食事や運動や投薬の影響を排除していないとかの問題は置いておくとしても、こんな物質の血中濃度が高いとか低いとかで、うつ病の重症度が決まるとは信じられません。

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