正しくは「速報と変わらず因果関係なし」 名古屋市子宮頸がんワクチン副反応疫学調査「事実上撤回」の真相
以下は、記事の抜粋です。
6月18日、名古屋市は、子宮頸がん予防接種調査の結果を報告したが、記者会見どころか、プレスリリースもなく、記者クラブへの投げ込み(通知)もなかった。
名古屋市は、2015年12月14日に「調査結果(速報)」を発表しており、その「結論」の項には、「今回調査した24項目の症状について、ワクチン接種者に有意に症状のある人が多い項目は無かった」と記してあったのだが、6月18日に発表された「集計結果」という資料にはそのような記述が一切ない。「集計結果」に示された「何人中何人が症状ありと答えた」という生の数字をもとに、資料を見た人が一つ一つ計算しなければ、結果を解釈できない状態になっている。
速報と同じ「ワクチン接種と症状の間に因果関係はなかった」という結論を公開できないとする名古屋市は、「集計結果」だけを開示するに至った。これを、NHKは6月26日の夜6時のニュースで「事実上撤回」と報じた。
名古屋市は、「因果関係なし」という解析結果を否定したわけではない。「撤回」という言葉からは、名古屋市が「因果関係なし」という結論を翻したかのようなイメージを与えるが、全くそうではない。市が主体的に「因果関係なし」と主張していると受け止められると何かと困るから、解析結果に蓋をしてしまったというだけだ。クレームが来れば科学を封印する、そんな行政でよいのだろうか。
この調査は、名古屋市がその発表サイトに書いているように、「子宮頸がん予防接種を受けていない方も含めた約7万人を対象とした調査であり、接種を受けた方と受けていない方を比較する、全国で初めての大規模調査です。」(発表をみる)。子宮頸がんワクチン接種者9,245人を含む30,793が回答した貴重な調査を、こんな形でしか発表できないのは、元研究者として非常に悲しく思います。
コメント
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「『集計結果』に示された『何人中何人が症状ありと答えた』という生の数字をもとに、資料を見た人が一つ一つ計算しなければ、結果を解釈できない状態」で発表したのは、
圧力に負けて、そうしたのではなく、
そういう数値が欲しい人に自分でエクセルでも使って表を作ってウエブ上に発表してくれ…という意味ではないかと思われます。
分析した数値を提示しただけで、
「統計的にしか接種対象者を見ていない。
接種対象者個々の人となりが無視されている」
という批判が出る危険性が高いのは日本だけの話ではありません。
「性質上統計的に分析することは困難」
というのは、何らかの問題が観察されたことでPTSD問題が起こり、
治らないと絶望し、また治らないことで恨みが晴らせるみたいな変なケースもあり、
果ては、ワクチン接種後に具合が悪くなった人を助けた医療従事者までが
そうした紛糾のなかで誹謗される始末のようです。
英国在住らしいブロガー氏の記事
http://ameblo.jp/wake-up-japan/entry-12170664910.html
に見られるように、PTSD現象になってしまっているため、
そのなかで踊らされる駒の一つに利用されることは避け、
「『集計結果』に示された『何人中何人が症状ありと答えた』という生の数字をもとに、資料を見た人が一つ一つ計算しなければ、結果を解釈できない状態」で発表するのは、社会の紛糾を回避するのに賢明なことだと思います。