抗がん剤オプジーボのコンパニオン診断薬?

小野とダコ社 抗がん剤オプジーボのコンパニオン診断薬の開発で提携
以下は、記事の抜粋です。


小野薬品は2月16日、診断薬事業を行うデンマークのダコ社と、日本、韓国、台湾において、抗がん剤オプジーボを非小細胞肺がん患者に投与する際に最も効果が出る可能性がある患者であるかを予測するコンパニオン診断薬の開発を行うことで提携したと発表した。

オプジーボは、活性T細胞に発現するPD-1受容体を阻害することで、腫瘍に対し免疫系からの攻撃ができるようにする薬剤だが、この診断薬は腫瘍細胞側に発現するPD-1受容体に特異的に結合するリガンドであるPD-L1の診断薬として開発を進める。非小細胞肺がん適応では国内ではフェーズ3にある。


New England Journalに掲載された、”Nivolumab versus Docetaxel in Advanced Squamous-Cell Non–Small-Cell Lung Cancer(進行扁平上皮非小細胞肺癌に対するニボルマブとドセタキセルとの比較)”という論文に書かれている、”The expression of the PD-1 ligand (PD-L1) was neither prognostic nor predictive of benefit(PD-1 リガンド(PD-L1)の発現は,予後因子でも効果予測因子でもなかった)”という結果については、どう考えたら良いのでしょう(論文をみる)?

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コメント

  1. やす より:

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    難しい記事ですので、機会があれば、また解説をお願いします。

  2. 干し柿 より:

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    CheckMate 017 試験についてのNEJMによれば,「Limitations of these analyses were that PD-L1 expression was assessed in archival tumor tissue, which may not have reflected tumor PD-L1 status at the time of treatment, and that only 83% of the patients who underwent randomization had quantifiable PD-L1 expression. 」とありますので,このCheckMate 017 試験だけから直ちに「およそ一般的にPD-L1発現量はPD-1阻害剤の予後因子でも効果予測因子でもない」と断言するのは難しいのではないかなとなんとなく感じております。その後にBMS社からリリースされたCheckMate -012試験(オプジーボとヤーボイの併用)の結果からは,p1bなのでサンプル数は少ないですが,PD-L1発現者により強い活性が認められたとありますので,彼らはいまだPD-L1はPD-1阻害剤のマーカーたり得ると考えているのではないでしょうか。

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