酒は万病のもとです

じょうたとえ少量でも飲酒は認知症リスクを高める
以下は、記事の抜粋です。


どんな量であっても飲酒は認知症リスクを高める可能性のあることが、新たな研究で明らかになった。予防効果がある可能性が指摘されていた少量のアルコール摂取でさえ、認知症リスクを下げる可能性は低く、リスクは摂取量に応じて増加することが示されたという。

オックスフォード大学のAnya Topiwala氏らの研究グループは、「この研究結果は、軽度の飲酒が認知症予防に効果的である可能性を示した過去の研究に疑問を投げかけるものだ。われわれの研究結果は、種類を問わず、飲酒が認知症リスクに有害な影響を及ぼすことを裏付けており、これまで示唆されていた適度な飲酒の予防効果を裏付けるエビデンスは認められなかった」と述べている。

この研究では、米国(US Million Veteran Programme)と英国(UKバイオバンク)で行われた2つの大規模研究に参加した総計55万9,559人(試験開始時の年齢56〜72歳)のデータを用いて、飲酒と認知症との関連が検討された。平均追跡期間は、米国コホートで4年、英国コホートで12年であった。

追跡期間中に1万4,540人が認知症を発症し、4万8,034人が死亡していた。まず、対象者のアルコール摂取量と認知症との関連を見たところ、U字型の関連が認められた。具体的には、アルコールを摂取しない人、大量摂取者(1杯=エタノール約14gとした場合、週40杯以上)、およびアルコール使用障害のある人は、軽度摂取者と比べて認知症リスクが有意に高く、大量摂取者ではリスクが41%、アルコール使用障害のある人では51%、それぞれ増加していた。

しかし、対象者の認知症とアルコール摂取に関する遺伝的リスクを考慮すると、アルコール摂取量に関係なく、摂取量が増えるにつれてリスクは着実に上昇することが示された。具体的には、対数変換した1週間当たりのアルコール摂取量が1標準偏差増えるごとに、認知症リスクは15%増加し、遺伝的にアルコール使用障害になるリスクが2倍の人では認知症リスクは16%増加していた。

さらに、認知症を発症した人では、診断前の数年間はアルコール摂取量が少なかったことも明らかになった。このことから研究グループは、過去の研究では、適度な飲酒に認知症の予防効果があることが示唆されていたが、実際には、早期の脳機能低下がアルコール摂取量の減少につながっていたのであり、観察された効果は因果の逆転に陥っていた可能性が高いとの見方を示している。

こうしたことを踏まえて研究グループは、「アルコール摂取量を減らすことが認知症予防の重要な戦略となる可能性があることを示唆している」と結論付けている。


関連記事に紹介したように、飲酒はがんや心房細動のリスクをあげ、脳を萎縮させてアルツハイマー病マーカーも上昇させることが分かっています。心房細動は脳梗塞の最大の原因です。このように、酒はどんなに少量でも、「万病のもと」だと科学的に証明されているのに、ほとんどの人が知らないというか知らされていないというのは、、、

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