安保法案については、アメリカ人だから語りません
以下は、記事の抜粋です。
民主主義下で政府の権力乱用を防ぐ「抑止力」は、主に2つある。それは憲法と民意だ。日本ではどちらも機能していないように見える。なんでだろう?
もちろん安保法案が違憲であれば破棄されるはず。しかし違憲立法審査を行うのは最高裁判所。ここに日本の特徴が出てくる。ほかの国のように抽象的違憲審査制を採用していない。日本では、特定の事案がないと違憲かどうかを審査できないのだ。実際に海外派遣などで自衛隊員が死亡し、その遺族が裁判を起こしたりするまでは、裁判で安保法制の合憲性を検証することができない。しかも歴史的に、防衛関係の裁判に関しては「高度な政治判断だ」とし、憲法判断を下さない傾向がある。ブレーキのひとつは利いていないも同じだ。
では、民意はどうだろう。最近、日本では民意に反する政策が目立っている。なぜそんなことができるのか? ここにも日本の独特さがある。それは、立法権が衆議院に集中しているということ。参議院で否決された法案でも、衆議院の3分の2の票があれば再議決ができる。67%の議席数は高い基準と思われがちだが、衆議員は総選挙で全員同時に決まるから、そのときの出来事や特定の時勢など一時的なファクターでひとつの政党が圧倒的な議席数を一気に勝ち取ることができる。
抜粋だけでは分かりにくいかもしれませんが、日本では憲法と民意が安保法案の抑止力になりにくい理由を非常にわかり易く、論理的に説明してくれています。
憲法も民意も抑止力にならず、政権によほどのポカかスキャンダルでも出てこない限り、多数決、多数決でとことん行くところまで行くということでしょうか?
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