SGLT2阻害薬 5月の処方患者数シェア 経口血糖降下薬市場の3%にとどまる
以下は、記事の抜粋です。
調剤レセプトベースで実際の処方状況の分析によると、新規の経口血糖降下薬であるSGLT2阻害薬の15年5月時点の処方患者数ベースのシェアが経口血糖降下薬市場の3%にとどまることがわかった。
シェアトップはDPP-4阻害薬で69%、次いでSU薬の36%だった。SGLT2阻害薬は、すでに6成分7製品がしのぎをけずり、同阻害薬の登場当初は大型市場になると予想されたが、現時点でSGLT2阻害薬はあまり浸透していないといえそうだ。
SGLT2阻害薬はその作用機序により、体重減少が見込まれ、さらに多尿による脱水に特に注意を要することから、若年・肥満傾向の患者への処方が推奨されている。高齢患者中心の糖尿病において処方対象が極めて限定的ということが、SGLT2阻害薬の浸透が進まない要因と思われる。
なお、SGLT2阻害薬の併用状況をみると、単剤処方が14%で、最も多いのが3剤併用の32%だった。DPP-4阻害薬は単剤処方が最も多く36%、次いで2剤併用の355だった。SGLT2阻害薬は処方対象が限定的であることを裏付けるデータと分析でき、また、血糖コントロール不良時にようやくSGLT2阻害薬を上乗せするという医師の手探り状態も見受けられる。
「肥満を合併する非高齢の『生活習慣の改善が“確実に”期待できる』2型糖尿病の患者」に該当するSGLT2阻害薬の好適患者はそれほど多くはないだろう、と以前の関連記事で書きましたが、上の記事にみられる数字はその予想よりもかなり少ないと思います。
おそらく、処方する医師が脱水などの副作用を恐れすぎた結果ではないでしょうか?脱水で体重が減るだけではなく、240kcal相当のダイエット効果があり、筋肉量は変えずに体脂肪が減少させるというSLGT2阻害薬の特性がよく理解されれば、もっと処方されるようになると思います。
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