タコと魚の狩猟集団

やはりタコと魚はチームを組んで狩りをしていた。効率を上げるためタコがパンチすることも
以下は、記事の抜粋です。


タコは、普段は単独行動をしているが、狩りをするときは他の生物とチームを組んで、連携プレイで獲物を狙うことがある。

マックスプランク研究所が新たに紅海で行った調査では、ワモンダコと魚の異種間チームが、狩りの成功率を上げるために指揮系統を確立する様子まで明らかになった。

この異種間チームのリーダーは、タコかと思いきや、状況に応じて臨機応変に変わっているようだ。ただしタコがリーダーの場面で働かない魚がいると、手痛い触手パンチが繰り出される。

ワモンダコ(Octopus cyanea)は普段単独で行動しているのに、狩りとなると仲間とチームを組むという興味深い行動が観察されている。しかもチームメイトは同種のタコではなく、無脊椎動物ですらなく、ヒメジやハタといった脊椎動物の魚だ。

研究チームは紅海でスキューバダイビングを行い、120時間にわたってその連携プレイの様子を観察した。研究チームによると、この調査で一番難しかったのは、タコと魚の異種間チームを発見することだったそうだ。タコに気づかれると、タコが巧妙に姿を隠してしまうからだ。

だが、しばらくするとコツを掴めるようになった。それはタコではなく、魚を探すことだ。彼らの普段の振る舞いを知っていれば、異なる種の魚が同じ方向を向いているなど、違和感を感じとれるのだという。

そうした観察の結果、どうやら異種間狩猟チームの指揮系統が案外複雑であるらしことが明らかになったという。普通に考えるなら、知能が高いタコが司令塔となって、チームを主導するだろうと予想される。ところが、そうしたリーダーシップは状況によって変化していくのだという。

まずは獲物を見つけるのが上手なヒメジがリーダーとなる。獲物が見つかってからは、タコがリーダーとなって周囲に隠れる場所があるかどうかを確認し、捕まえやすい獲物かどうか判断する。こうすることで、選択肢をスムーズに絞り込み、最良の狩りを迅速に行えるようになる。

実際、こうしたチームワークのおかげで、それぞれの種が単独で狩りをするよりも成功率が上がっていたという。ただし異種間チームは和気あいあいとしているわけではい。例えば、タコはその力強い腕でパンチを繰り出し、魚たちを押し除けようとする。

そうしたチーム内の雰囲気、すなわち仲間同士で(少なくとも見た目上は)協力するか競争するかは、チームの構成メンバーによって左右されるという。


元論文のタイトルは、”Multidimensional social influence drives leadership and composition-dependent success in octopus–fish hunting groups(多次元的な社会的影響力が、タコと魚の狩猟集団におけるリーダーシップと構成に依存した成功を促進する)”です(論文をみる)。


確かに、以下の動画をみるとタコを中心としたギャングのようにみえますが、、、

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