子宮頸がんワクチンとして知られているHPV(Human Papillomavirus Vaccine)ですが、日本では「接種後に長引く痛みやしびれなど」があるとする反対運動が強いため、積極的な接種が勧められていません。本論文は、6,11,16,18型のHPVに対する4価ワクチンGARDASIL(ガーダシル)®などの2回以上の接種で、性行為感染症として知られる尖圭コンジローマが激減したことを報告しています。
10-24歳のスウェーデン女性104万5165人を対象に、HPV4価ワクチンの接種回数と尖圭コンジローマの関連を非盲検コホート研究で検討したところ、非接種に対する発症比率は3回接種で0.18、2回接種で0.29だったという話です。子宮頸がんも尖圭コンジローマもHPV感染が主な原因ですので、本論文ではまだわからないとは書かれていますが、子宮頸がんに対してもかなり有効であることが期待できると思います。
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