米疾病対策センター(CDC)は1月21日、新型コロナウイルスに関する3つの大規模な研究結果を発表した。ワクチンのブースター(追加)接種がオミクロン変異株に対する最も有効な防御手段であることを強調する内容で、2度の接種をもって接種完了とする現行の定義に疑問を投げかける状況にもなっている。現在米国では、コロナ感染の99%以上をオミクロン株が占めている。
1つ目の研究では、10州で8万8000件近くの入院事例を調べたところ、オミクロン株が支配的だった先月から今月にかけて、入院を防ぐブースター接種の有効性は90%だったことが分かった。一方、2回接種の有効性は、2回目の接種から半年以上経過した時点で57%だった。
2つ目の研究では、3回接種した人はオミクロン株に感染する可能性が低くなるとの結果が出ている。ブースター接種を受けた人の間の感染者数は1週間当たり平均で10万人中149人だったのに対し、3回のみ接種の人の感染者数は同255人だった。
3つ目の研究では、国内のオミクロン株の感染者11万3000人余りを調べたところ、症状が現れる可能性はブースター接種をした人の方2回接種の人よりも66%低かったという。
救急診療の受診を防ぐブースター接種の有効性は82%だった。これは10州で20万件の受診例を検証した結果だという。
一方で2回目の接種から半年以上経過した2回接種の場合、救急診療の受診は38%の有効性でしか防ぐことができていなかった。
ファイザー社やモデルナ社のワクチンは、当初オミクロン株にはあまり効かないような報道がされていましたが、ここにきてブースター(3回目)を打てばかなり有効であることが分かってきました。個人的には、早くオミクロン株の配列に合わせたワクチンやそれと従来株用のワクチンを混ぜた「混合ワクチン」に早く登場願いたいのですが、会社としてはできるだけ作ったものは売りたいということでしょうね。朝日新聞は、なぜかブースター接種に否定的です。
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