2023年度イグノーベル賞医学賞…「死体集団における鼻毛の定量と測定」

「人々を笑わせ、考えさせる研究」が評価される2023年度イグノーベル賞全10部門まとめ、日本人は栄養学賞で受賞
イグノーベル賞は、いろいろな分野の研究が対象になりますが、今回はその医学賞を紹介します。以下は、記事の抜粋です。


医学賞はアメリカ・カナダ・マケドニア・イラン・ベトナムのクリスティーン・ファム氏、ボバク・ヘダヤティ氏、キアナ・ハシェミ氏、ティアナ・ママガミ氏、エラ・チュカ氏、マルギット・ユハジ氏、ナターシャ・マシンスコフスカ氏の「左右の鼻毛の本数が同じかどうかを確かめるために死体を用いた研究」に対して贈られました。

一般的に鼻毛は「病原体などの異物の侵入を防ぐ」と考えられていますが、研究チームによると、脱毛症で鼻毛を失った人は病気にかかるリスクが高まるかどうかについての研究がなかったとのこと。また、体は基本的に非対称なので、鼻毛の本数も非対称なのかが気になったことも研究の動機になったと語っています。

研究チームが約20人分の死体の鼻毛を数えた結果、鼻毛は平均的に左側に120本、右側に112本あり、左側の方がわずかに多いことがわかりました。また、毛は鼻の前方で生え、0.81~1.035cmまでにしか成長しないこともわかりました。このことから研究チームは、鼻毛が外部からの侵入を防ぐためのものという仮説がより確からしいといえると論じています。


元論文のタイトルは、”The quantification and measurement of nasal hairs in a cadaveric population(死体集団における鼻毛の定量と測定)”です(論文をみる)。

この研究もそうなんですが、イグノーベル賞は論文として発表された研究だけが対象になっているようですが、たった20人分の死体の測定のデータで論文として掲載されたとは、厳しい査読は経ていないと思います。最近は、何でも掲載するお金目当ての「ハゲタカジャーナル」多いです。ウケを狙った怪しいデータの論文が対象になっていないことを願います。

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