安全なアルコール量というのは存在しないので商品に「がん」の警告ラベルを貼る時が来たと専門家が主張
以下は、記事の抜粋です。
カナダの保健機関は、これまで男性は1週間に15杯、女性は10杯としていた推奨飲酒上限量を変更し、男女共に週に2杯以下とするべきと定めました。この変更に加え、週3杯以上の飲酒はがんのリスクを高めることから、がん発症のリスクがあると警告するラベルをアルコール製品に貼ることも提案されました。
カナダのアルコール・薬物乱用対策センター(CCSA)は、多くのカナダ人の飲酒量が既に危険水域にあるとし、アルコールに安全な量というものはなく、週に3杯以上の摂取は危険であると呼びかけました。
調査によると、カナダ人の17%は週に3~6杯の酒を飲み、40%は週に6杯以上飲んでいるとのこと。CCSAは、週に3〜6杯の飲酒は大腸がんや乳がんを含む特定のがんの発症リスクを高め、週に7杯を超えると心臓病や脳卒中のリスクも高まる上、飲酒量が増えるごとに危険度は上がると警告し、健康のためにはとにかくアルコール摂取を減らした方がいいとアドバイスしています。
なお、CCSAが定める「1杯」の定義は以下の通り。アルコール度数5%のビールであれば341ml、12%のワインであれば142ml、40%のスピリッツやウォッカ、ジンなどは43mlです。
CCSAのキャサリン・パラディ氏は「ここ10年の間に研究が進み、アルコール関連の死亡率や罹患率に関する知識は間違いなく深まりました。しかしながら、証拠があるにもかかわらず、ほとんどのカナダ人はリスクを見過ごしています。調査結果に基づき、アルコール製品に発がんリスクを含むという警告のラベルを貼ることを要求しています」と述べました。
日本では、ビール小瓶の量は334ml、大瓶は633mlです。毎日晩酌をする場合、カナダの基準の週に2敗以下を軽く超えることになります。以下は、カナダのガイダンスの主なポイントです。
●飲酒にはアルコール量依存性のリスクがあり、リスクは次のとおりです。
〇週0杯 – 飲まないことで健康が増進され、睡眠がよくなるなどの利点があります。
〇週2杯以下 – 自分自身や他者へのアルコール関連の影響を避けられる可能性が高い。
〇週に3~6杯 – 乳がんや大腸がんなど、いくつかの種類のがんになるリスクが高まります。
〇週に7杯以上 – このレベルでは、心臓病や脳卒中のリスクが著しく高くなります。
●1杯追加するごとに、アルコールに関連するリスクが根本的に増加します。
●1回に2杯以上摂取すると、怪我や暴力など、自他への危害のリスクが高まります。
●妊娠中または妊娠を希望している場合、安全なアルコール使用量は知られていません。
●授乳中は、飲酒しないことが最も安全です。
●どのような状況であっても、健康のためには、アルコールは控えめにした方がよいです。
日本では、テレビのCMをみる限りですが、政府にアルコールを制限する気はなさそうです。
以下は、日本人の飲酒と大腸がんの関係です。日本酒1合に含まれるアルコール量が約23gです。
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