降圧薬は、朝飲んでも夜飲んでも効果は同じ。もちろん、食後でも食前でも同じはず。

降圧薬はいつ服用?朝vs.就寝前でCVアウトカムを比較
以下は、記事の抜粋です。


降圧薬の服用は朝(6~10時)でも就寝前(20~24時)でも、主要心血管アウトカムは同等であることが、英国・ダンディー大学のIsla S. Mackenzie氏らによる前向き無作為化非盲検試験「TIME(Treatment in Morning versus Evening)試験」の結果、示された。先行研究では、降圧薬の服用は就寝前が朝よりもアウトカムが良好の可能性が示唆されていた。

結果を踏まえて著者は、「患者には、望ましくない影響が最小限となるのであれば、都合の良い時間に定期的に服用可能であることをアドバイスできるだろう」とまとめている。

TIME試験は、18歳以上の高血圧症で、降圧薬1種以上を服用する患者を対象に、英国で行われた前向き分散型並行群間比較試験。研究グループは被験者を無作為に1対1の割合で2群に分け、一方の群は服用中のすべての通常降圧治療薬を朝(6~10時)に、もう一方の群は就寝前(20~24時)に、それぞれ服用した。

被験者は、複合主要エンドポイント(血管死、非致死的心筋梗塞または非致死的脳卒中による入院)について追跡調査を受けた。主要エンドポイントは、intention-to-treat集団(すなわち治療群に無作為に割り付けられた全被験者)における、イベント初発までの期間だった。

主要エンドポイント発生、両群ともに約3~4%と同等
2011年12月17日~2018年6月5日に、2万4,610例がスクリーニングを受け、2万1,104例が就寝前服用群(1万503例)、朝服用群(1万601例)に無作為に割り付けられた。試験開始時の平均年齢は65.1歳(SD 9.3)、男性1万2,136例(57.5%)、女性8,968例(42.5%)であり、白人が1万9,101例(90.5%)、黒人、アフリカ系、カリブ系、英国系黒人が98例(0.5%)だった。1,637例(7.8%)は人種不明。心血管疾患既往者は2,725例(13.0%)だった。

主要エンドポイントの発生は、就寝前服用群3.4%(362例、100患者年当たり0.69件[95%信頼区間[CI]:0.62~0.76])、朝服用群3.7%(390例、0.72件[0.65~0.79])で、両群で同等だった。


心血管イベントは早朝に多いので、降圧薬は就前寝に飲む方が良いという意見もありますが、いつ飲んでも良いようです。あと、食後に服用というのは、多くきの場合、規則正しく忘れないで飲むためのもので、飲み忘れたからと言ってわざわざ食事をする必要はありません。ということで、降圧薬はいつ飲んでもOKです。

もちろん、漢方薬や一部の糖尿病の薬のように、食事の影響を強く受ける薬はあります。これらの薬は、食間食前に飲む指示が出ている場合が多いです。ということで、これらの場合は指示に従って食間食前にきちんとください。

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