ウクライナと中国の深い関係について

緊迫するウクライナ情勢と一帯一路戦略
ウクライナが中国の主催する「一帯一路」政策で重要な国という記事を読んだので、中国とウクライナの関係について書いた記事を探しました。以下は、その部分の抜粋です。


中国とウクライナの関係を見てみよう。中国にとってウクライナは一帯一路戦略の東欧ルートの要である中欧班(中国欧州直通列車)が経由する重要な地点である。2013年以降、習近平政権は東欧におよそ190億ドルに上る投融資を行っているが、このうち80億ドルがウクライナと調印された。

また、中国はウクライナにとって3年連続で最大貿易相手国となっている。特に農業分野への投資が大きく、2012年には中国輸出銀行がウクライナに30億ドルの農業融資を行うことで調印し、食料・農業用物資の輸出協力が行われている。

2013年には、中国の習近平国家主席とウクライナのヤヌコヴィッチ大統領(当時)が「戦略的パートナーシップのさらなる深化」共同声明に調印し、中国とウクライナの関係は一段と深化。クリミア半島で深水港や食糧備蓄区、原油・天然ガスの備蓄基地などの建設が進められている。つまりウクライナは、一帯一路戦略を進める中国にとって、食糧面でもエネルギー面でも国外拠点となりつつあるのだ。

ウクライナは米国の同盟国であり、武器供与も受けている。しかし、中国とウクライナの軍事関係は深く、ウクライナ国防産業の最大消費国は中国である。ウクライナの航空エンジンメーカーであるモトール・シーチ社とロシアの取り引きが2014年のクリミア危機によって制約されるようになってからは、中国が最大顧客になったのだ。中国の戦闘機エンジンの開発は、ウクライナの支援がなければ不可能だった。

さらに中国は、ウクライナから航空空母ワリヤーグを購入し、改造して中国初の空母「遼寧」と名付けたほか、ポモルニク型エアクッション揚陸艦なども購入している。ソ連崩壊後に失業したウクライナの軍事専門家やエンジニアは、中国が積極的に雇用した。こうした人的交流も、今なお中国とウクライナの軍事領域の強い絆となっている。

こうした中国とウクライナの協力関係は、ウクライナの独立以前から続いてきた。ソ連解体によってウクライナが独立した時には、いちはやく国家承認を行ってクリミアのウクライナ主権を認めたし、ウクライナが核の脅威にさらされた場合は安全保障を提供することも約束していた。こうした中国の親ウクライナの姿勢は、ゼレンスキー現政権に対しても変わりはない。一方のウクライナ側も、台湾が中国の一部であるとの立場を公表している。


一帯一路構想での役割だけでなく、経済的にも軍事的にもウクライナと中国の関係が深いことが分かりました。ウクライナでの戦争の泥沼化はアメリカよりも中国が恐れているかもしれません。

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