米英共同レーザー核融合プロジェクト:一瞬だが全世界の消費エネルギーを超えるエネルギーを発生

Is ‘laser fusion’ the future? Britain and U.S. join forces as laser flash releases more power than the whole world was using

以下は、記事の抜粋です。


英国は、「クリーンエネルギー」を作り出す新しいハイテク技術を米国と共同で開発している。風とか波とかを使うのではなく、水素に強力なレーザー光の束を照射する。その結果、水素原子が融合してヘリウムが生じる―水素爆弾や太陽などの星のエネルギーと同じ反応―しかし、爆発のようにコントロールできない反応ではなく、電力供給やビジネスとしてコントロールできる反応をめざしている。

最近、米国のNational Ignition Facility (NIF)で行なわれた実験は、たった1mmmの間に置かれた水素原子の小さな塊に、500兆ワットのエネルギーを持つ192本のレーザー光をあてることで、巨大なエネルギーを作り出すことに成功した。このレーザー装置は巨大なスタジアム並みの大きさが必要だ。

このNIFのレーザーを発生させるには、アメリカ中が消費する以上のエネルギーを消費するのだが、発生するエネルギーはさらに大きい。今週行なわれた実験では、全世界で消費されるエネルギーに匹敵するエネルギーが発生したそうだ。

これまでは。’break even’というポイントを超えられなかった。つまり、発生できるエネルギーよりもレーザーなどに消費するエネルギーの方が多かった。今回の実験は、発生したエネルギーは瞬間だったけれども、この’break even’をはるかに越えることに成功したのだ。しかし、実用化には、まだエネルギーが1000倍足りないそうだ。


9月9日のBBC Newsでも、”UK joins laser nuclear fusion project”というタイトルで同じ記事が報道されています(記事をみる)。

レーザー核融合では、重水素と三重水素でできた核融合燃料を小さなペレット容器に封入し、そのペレットを巨大な出力をもつレーザーで照射し、超高温・高密度のプラズマを作り、それが高温で膨張し、周辺に散逸する前に核融合反応を点火させてしまおうとする方式です。NIFの場合は、レーザーからX線にペレット内で変換させているようです。

日本でも大阪大学でレーザー核融合の研究が行われていますが、ビームは12本だったと思います。上記のプロジェクトには英国のAWE(Atomic Weapons Establishment)という企業も参画していますので、平和か軍事かは別として、本気で実用化に取り組んでいると思われます。

上の記事をみて、東日本大震災の1週間後にホリエモンが自身のブログに書いていたことを思い出しました。以下に紹介します(ブログをみる)。


もちろん原発で被害に会った人達や元々原発反対者はそんなものは無くなってしまって結構、大変良い事だと思うかもしれない。しかし、思い出してほしい。人間はなぜ人間足り得ているのかを。

私たちは動物が怖がる火を自在に操る事に成功した。身体能力で劣る動物達を屈服させる事に成功した。ナマモノを火の力でタンパク質の立体構造を変えて美味しく殺菌して食べることに成功した。火は文明を発達させる源となったのだ。もちろん、火は危ないものだ。今でも使い方を誤ると大災害を起こしてしまう。しかし、我々の祖先は勇敢に立ち向かったのだ。「あんな危ないものに近づかないで!」とヒステリックに反応した仲間達もいただろう。しかし結果として火を征服することに成功した。そんな偉大なる先祖達の末裔なのである。我々は。

先人達の尊い犠牲のもとに我々はある。日本では原子力発電の技術は失われてしまうかもしれないが、恐らく他の国でその技術は継承されるであろう。そして我々はいつの日は原子力を自在に安全に操る事に成功していると信じたい。今回の福島原発の教訓が未来に活かされる事に期待をする。そして多くの子供達、若者達が科学の知識を付け困難と新しい技術に立ち向かう事を切に願う。


堀江さん、早くシャバに出てきて日本を元気にしてください。

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俺たちは火を初めて使った動物の末裔である。

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