イギリス版Go To Eat、コロナ流行拡大の原因の1つだった

イギリス版Go To Eat、コロナ流行拡大の原因だった──英調査結果
以下は、記事の抜粋です。


<日本のGo To Eatに似た外食産業への支援策「Eat Out Help Out」(外食をして支援しよう)キャンペーンがイギリスで行われていたが、新たに発生した新型コロナのクラスターのうち、8~17%は同キャンペーンに起因するものだった

利用者が多い地域ほど感染者増加
英国で夏の間に行われていた、日本のGo To Eatに似た外食産業への支援策「Eat Out Help Out」キャンペーンは、英国における新型コロナウイルス感染症の第2波の一因となっていた──英ウォーリック大学は10月30日、このような調査結果を発表した。

ウォーリック大学のティモ・フェッツァー准教授による報告書では、新たに発生した新型コロナのクラスターのうち、8~17%は同キャンペーンに起因するものだったとしている。

また、Eat Out Help Outのキャンペーンに参加したレストランでは、2019年と比べ来店者数が10~200%増加したことが分かった。しかしキャンペーン終了後にはレストランの客足も劇減したため、経済効果は長く続かなかったとも報告書は指摘している。

フェッツァー准教授は調査にあたり、参加レストランを検索できるプログラムにデータを提供している英国歳入関税庁(HMRC)のウェブサイトからのデータを使用。また、統計局から出される週ごとの新型コロナウイルス感染者データをもとにした。

同准教授はさらに、Eat Out Help Outと感染者数の多い地域との関連性を示すために、降雨データとグーグルのコミュニティ・モビリティ・レポートを分析。同キャンペーン展開期間中(8月の月~水)のランチタイムとディナータイムに雨が降った地域では、天気が良かった地域と比べてレストランの客足も減り、新規感染者も少なかったことが示されたという。

調査ではさらに、キャンペーン参加のレストランが多い地域では、キャンペーン開始から1週間ほどしてから、新規の新型コロナ感染者のクラスター発生が顕著に増加し、 キャンペーン終了に伴いクラスターの発生も著しく減少したことが分かった。

今回の調査から、Eat Out Help Outと新型コロナの新規感染には因果関係があることが示唆された。さらに、政府が助成金を出して第2波の一因を作った「見せかけだけの経済」(一見経済的かのように見せて結局もっとお金がかかること)であった可能性があると表現した。

オックスフォード大学のトビー・フィリップス氏は、フェッツァー准教授の調査は自分の研究結果と一致していると話した。フィリップス氏はまた、夏の間に「出かけろ」と働きかけ、翌月には新たな外出規制が実施されるといった「振り子の揺れ」のような政策では、長期間ウイルスと生きていかなければならない状況の助けにはならない、と述べた。


日本の”Go to travel”や”Go to eat”についての研究結果も知りたいですが、そんな研究をしたら文科省や厚労省から睨まれて、研究資金も獲得できないし、学術会議の会員にもしてもらえなくなりそうです。

コメント

タイトルとURLをコピーしました