福島原発から40キロ先で基準値超す放射性物質、海水でも高濃度のヨウ素
以下は、記事の抜粋です。
国際原子力機関(IAEA)は3月30日、事故を起こした福島第1原子力発電所から40キロの村で、避難基準を超える放射性物質が観測されたことを明らかにした。
枝野幸男官房長官は31日午前、同原発から40キロメートル離れた福島県飯館村の土壌からIAEAの避難基準値を超える放射性物質が観測されたことについて、長期にわたって健康被害をおよぼすような可能性が生じた場合には、退避措置を検討する考えを明らかにした。
どうして、40キロも離れたところで比較的高い放射性物質が観測されたのかわかりませんでしたが、下の記事と図をみて納得しました。
Natureの記事によると、IAEAは3月27日、日本各地(福島県を除く)での放射性降下物の測定結果を発表し、他のすべての測定ポイントではI-131は860Bq m-2以下、Cs-137は100Bq m-2以下だったが、福島県の北西部にある山形県の測定ポイントでは、基準値を超えた高い測定値が得られたと発表したそうです。
具体的には、I-131は7,500Bq m-2、Cs-137は1,200Bq m-2で、この値は緑色葉野菜栽培の推薦汚染基準を超えているそうです。そして、このデータは3月22日にアメリカ・エネルギー省が空からおこなった調査結果とよく一致しているとして、下の図を示しています。
図では、0.125mSv h-1以上の線量を示した地域(赤い部分)は、福島第1原発から細いバンド状に北西に向かってに伸びています。福島県飯館村の位置は、ほぼこのバンドと一致しています。同心円状に広がると思っていたのは誤りでした。
福島第1原発からの放射性降下物の広がり方(Natureより)
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