飛沫はどこまで飛ぶ? 感染防ぐ専門家の見解は
京都産大、神戸西警察、富山県立中央病院などでのクラスター発生は、政府が自粛を勧めている「接客を伴う飲食」によるものではありません。これらのクラスターは、おそらく社会的影響が大きいために自粛を勧められていない飲食で起こっています。以下は、記事の抜粋です。
感染拡大が続く新型コロナウイルスは接触感染のほか、飛沫感染が主な感染経路とされている。感染者のくしゃみやせきと一緒にウイルスが放出され、周囲が吸い込むことでうつる。飛沫はどこまで飛び、何に気を付けるべきか。
せき・くしゃみの場合
飛沫感染は、感染者がくしゃみやせきをすることでウイルスを含んだつばが飛び散り、ごく小さな水滴を近くにいる人が口や鼻で吸い込んだりすることで起こる。
政府の専門家会議は「空気感染は起きていない」としており、屋外で感染者と黙ってすれ違う程度であれば感染の危険性は低い。また、同会議は「手を伸ばして相手に届かない程度の距離をとって会話をすることなどは感染リスクが低い」とも呼びかける。
注意が必要なのは、歌を歌う▽大声を出す▽討論する-といった行為。これらは普通の会話と違い強い呼吸を伴うため、ウイルスが増殖する部位の肺胞などからウイルス濃度の高い飛沫が大量に出やすい。その結果、カラオケボックスなど密閉空間を感染者を含む多人数で共有すれば、クラスターが発生するリスクが高まる。
では、飛沫は具体的にはどのくらい飛ぶのか。
一般的な距離とされているのが、1~2メートル程度。斎藤氏は「会話では約1メートル、せきで約3メートル、くしゃみで約5メートル飛ぶこともある」と説明する。
目や鼻露出なら「マスク効果なし」
飛沫感染を防ぐには顔全体を覆う必要があり、目や鼻を露出している場合、マスクの効果はないという。ただし、自分が感染者の場合には飛沫の飛散を一定軽減することはできる。
WHOの報告によると、くしゃみでは,1回あたり約4万個の飛沫と飛沫核が生じるとされています。咳では1回あたり約3000個,また,5分間話すだけでも約3000個の飛沫と飛沫核が生じるとされています。
飛沫は水分を含んだ直径5マイクロメートル以上の粒子です。一つの飛沫の中に含まれる菌数は数個〜数十個ですが、ウイルスは0.1 マイクロメートル前後であるため数十個〜数百個含まれており、吸い込んだヒトの感染リスクが高まります。
先日の感染防御マニュアルにも書かれているように、感染にはウイルス粒子数として100万個ほど必要です。一回のくしゃみや咳や大声の会話で約200万個が飛び散ると考えられています。
1個の飛沫中に約100個のウイルス粒子が含まれるとすると、5分間の会話で3000x100=30万個のウイルスが飛び散ることになります。つまり、会食をすれば、半分の時間は会話しているとすると、静かに話していても70分間の食事で約200万個の飛沫が飛び散ることになります。感染しているヒトが時々大きな声で話せばその半径1~2メートルは危険地域になります。
この時期の感染爆発の1つの原因は歓送迎会だったと考えています。
安倍晋三首相の妻・昭恵氏が桜の木の下にいる集合写真がニュースサイトで報じられたことをめぐり、3月27日の参院予算委員会で、安倍首相は「レストランに行ってはいけないのか。(写真撮影の)その時点では、そういうことではない。自粛の中で何が求められていたのか。正確に発言をしてほしい」と色をなして反論したそうです。
そうです、レストランでの会食はダメです。
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