怒りの感情をコントロールする法

怒りの感情をコントロールする法

「交渉でカッとなったりムッとしたりして後悔しないためには」、「議論がヒートアップしてきたとき、互いに冷静さを保つためには、どんな態度をとればよいのだろうか。」というサブタイトルが気になりました。以下は、記事の一部です。


ハーバード法律大学院交渉プログラムの研究者、フィッシャーとシャピロは、新著『Beyond Reason: Using Emotions as You Negotiate(理性を超えて:交渉のなかで感情を利用する)』で、交渉のなかで感情にうまく対処するための新しい枠組みを打ち出している。

「人は考えを持つのをやめることができないように、感情を持つこともやめることはできない。なすべきは、交渉相手のなかに、また自分自身のなかに有益な感情を生み出せるようにすることだ」。『Beyond Reason』はネゴシエーターに、交渉でとくに重要と著者がみなす5つの中核的要素――賞賛、親和、自主性、地位、役割――に関心を集中するよう勧めている。

「これらの中核的要素を使って交渉の席の感情的雰囲気を理解し――おそらくはさらに重要なこととして――それを改善することができる」と、シャピロは言う。「より楽々と、より効果的に交渉できるようになる」。


ただし、ここに書かれているのは、企業対企業の交渉のような、ある程度正常でこじれていない人間関係を前提としているような気もします。私の感想を追加しました。

(1)賞賛を示す
Appreciation – acknowledgement of merit in one’s thoughts and feelings
賞賛を示すというのは、感情が高ぶっているときの行動としては常識と正反対のように見えるかもしれない。自分の感情を傷つけた相手になぜ賞賛を示す必要があるのだろう。ずばり言うと、相手の視点を理解し、賞賛すれば、相手のなかに協力しようという気持ちが生まれるからだ。

相手に賞賛できるような点がなく、協力しようという気持ちもない場合には、かなり苦しいです。それでも、冷静に相手の視点を理解するには良い方法だと思います。相手をひるませる効果もあると思います。

(2)親和関係を築く
Affiliation – treatment as a colleague
交渉を進めるなかで、あなたと相手の共通点を見つけよう。もしくは新しい共通点をつくるよう努力しよう。ネゴシエーターは親和関係を築くことで信頼を高め、緊張を和らげる。しかし、親和関係を利用してあなたにつけこむこともあるので、用心する必要がある。
このやり方も、かなりこじれてしまった関係には有効ではありません。変にニコニコして近づくと気持ち悪がられたり、警戒されるだけです。

(3)自主性を尊重する
Autonomy – respect for one’s freedom of decision
自分の自主性と相手の自主性を尊重することは、多くのネゴシエーターが陥る感情の落とし穴を避ける一助になる。上司には当然、組織の基準を設定する権限がある一方で、自主性にかかわる問題を識別し、それらの問題を社員と話し合うことは、対立を最小限に抑える一助になる。

初めから自分の方が偉いとか、相手は自分の言うことを聞くべきだと思っているような人には通用しません。それでも、こちらは自分の尊厳を失わないために、そして落ち着いて交渉するために、相手の自主性を認めてあげましょう。

(4)相手の地位を認める
Status – recognition of one’s standing
相手の「地位の分野」を見きわめて敬意を払うことは、信頼感や相互協力を高め、高ぶった感情が深刻化するのを防ぐ働きをすると思われる。
これも、相手が「自分は敬意をはらわれて当然」とか思っている場合は、難しいです。そのように思っている人は、地位にふさわしい行動をとらず、役割や責任を果していない場合が多いです。

(5)納得のいく役割を選ぶ
Role – definition of one’s role as fulfilling
われわれはみな、生活のなかでいくつもの役割を演じている。マネジャー、親、友人、兄あるいは弟などだ。ネゴシエーターとしてのわれわれは、クライアントや上司の代理人という役割を演じていることもあるだろう。

最後に、強い感情は、うまく方向づければ、情熱を込めて自分の言い分を主張する原動力になる。しかし、交渉の最中にあなたが自分の感情に負けてしまったら、感情はあなたの関心を要点からそらし、ひどい結果をもたらすことになる。これまで見過ごされてきた中核的要素(賞賛、親和、自主性、地位、役割)を重視することで、あなたはより有能で強力なネゴシエーターになれるはずだ。と結んでいます。

いまいち、意味が良くわかりませんが、相手に非が、自分に理があると思うときこそ冷静に対応し、中核的要素(賞賛、親和、自主性、地位、役割)を押さえ、うまく交渉しようという主旨と理解しました。


以下は、私の個人的意見です。
怒りの感情をコントロールすることは重要ですが、怒るべきときには怒りましょう。この場合、交渉は止めて戦うことになります(戦いも交渉の1つか?)。戦いの場合も、「敵を知り、己を知る」などの中核的要素を押さえるて、感情をコントロールすることが重要ですね。私の場合、ファイト!を聴くと元気が出ます。

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