ニコチンを含む電子たばこは「間違いなく有害」

電子たばこは「間違いなく有害」 WHOが規制訴え
以下は、記事の抜粋です。


世界保健機関(WHO)は7月26日、電子たばこは「間違いなく有害」であり、規制すべきだと表明した。

WHOは世界的な喫煙のまん延に関する最新の報告で、「ENDS(電子ニコチン送達システム)に関連するリスクの具体的な度合いについて、まだ確実な推計はなされていないが、間違いなく有害であり、規制の対象とすべきだ」と言明した。

さらに報告は、電子たばこには従来型たばこの禁煙補助効果があるとの主張の「証拠は不十分」だと指摘。「電子たばこが入手できる大半の国において、電子たばこ使用者の大部分が従来型たばこを並行して使い続ける。健康上のリスクや効果に対する有益な影響はほとんどない」とした。

たばこ大手は近年、新たな顧客を開拓するため電子たばこや加熱式たばこ製品を積極的に売り込んできた。各社はこうした新製品について、従来型たばこよりも格段に危険性が低く、一部の喫煙者については「より安全な」代替品への完全な切り替えを促せると主張している。

しかしWHOは、たばこ業界が広める電子たばこに関する誤った情報は「現在の、現実の脅威」だと警告した。

電子たばこの使用に対する規制は世界的に広がっており、米サンフランシスコが先月、販売・製造を禁止したほか、世界の喫煙者の3分の1近くが住む中国も規制を計画している。


WHOが発表したレポートのタイトルは、”WHO launches new report on the global tobacco epidemic”で、副タイトルは、”Progress being made in fight against tobacco, but increased action needed to help people quit deadly products”です(発表をみる)。

発表の対象になっている「電子タバコ」はENDS (electronic nicotine delivery systems) ですので、ニコチンを含まないものはここでは問題にされていません。また、WHOの発表は、電子タバコの有害性よりも禁煙補助効果の否定に重点が置かれていると思います。

ニコチンを含む「電子タバコ」は、ニコチンパッチを吸っているようなものなので、ニコチン依存症からの解放には結びつかず、遊びで吸ってみた若者をニコチン中毒者にする可能性は高いです。WHOの警告は至極もっともだと思います。

別の記事によると、世界の喫煙者の30%しか禁煙サービスが受けられず、禁煙サービスなしでは、禁煙を試みても4%しか成功しないそうです。このような現状のために、世界では毎年800万人以上が喫煙あるいは副流煙で死んでいるとWHOは言っているそうです。

COPDやレイノー病のヒトがタバコを止められないのをみると、自己責任はもちろんですが、タバコを認可している政府の責任も感じます。

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