白髪の原因はストレス…東京医科歯科大教授ら突き止める
この記事おもしろいです。
『髪の毛が白くなるのは、黒髪のもとになる色素幹細胞がストレスで枯渇するのが原因であることを、東京医科歯科大の西村栄美教授らが突き止めた。』と書いてあります。ホンマかいな?と思って次を読むと。
『色素幹細胞は毛根部にあり、自己複製を繰り返しながら色素になる細胞を供給している。西村教授らがマウスに放射線を当て、遺伝子を損傷するようなストレスを与えたところ、幹細胞は自己複製機能を失い、すべて色素の細胞に分化した。色素の細胞のもとになる幹細胞がなくなるため、白髪化が進むことが分かった。』
一般社会では、「ストレス」といえば「精神的なストレス」を意味しますので。この記事のタイトルを読めば、ほとんどの読者は「精神的なストレス」が白髪の原因になると誤解します。
紫外線などの「細胞レベルでのストレス」と「精神的なストレス」は全くちがうものです。読売新聞科学部の記者まで誤解していたとすれば、レベルが低すぎるし、知っていたとしたら、悪質です。
脱け毛・薄毛の原因遺伝子を特定 国立遺伝学研究所など
この朝日新聞の記事も悪質です。
『抜け毛や薄毛の原因になる遺伝子を、日本の研究チームがつきとめた。』と書いてあり、これまたホンマかいな?と思って次を読むと。
『国立遺伝学研究所や慶応大のチームは、神経細胞に関係する「Sox21」という遺伝子の働きを、この遺伝子を人工的になくしたマウスで調べていた。すると、このマウスは生後15日ごろから脱毛し、全身の毛が抜けた後、再び発毛した。発毛するが、毛が非常に抜け落ちやすかった。』
これも、読者は、ヒトの抜け毛や薄毛の原因遺伝子がSox21だと誤解します。遺伝子ノックアウトマウスが脱毛したり、薄毛になったからといって、人の抜け毛や薄毛の原因かどうかはわかりません。ヒト成人男性の薄毛の原因の大半はホルモン的な問題です。もちろん、Sox21も一部は関係しているかもしれませんが、こんなタイトルはやりすぎでしょう。
スポーツ新聞を見習って最後に小さく「か?」をつけてほしいですね。
昨日は、神戸大学軽音楽部の同窓会があり、六甲のライブハウスに遊びに行ってきました。いろいろと楽しい時間を過ごしましたが、タバコの煙は苦しかったです。出演者の大半は、卒後10-40年のOB、OGばかりでしたが、現役のジャズ部員がゲストとして、In a sentimental moodなどを1ステージ演奏してくれました。農学部の子のテナーサックスは非常に良かったです。我々の時は、理系で良いプレーヤーだと大半は留年でしたが、「彼は勉強もできるので大丈夫だろう」と文学部のピアノの子が言ってました。
In a sentimental mood – Elvin Jones Quintet: 残念ながら、Coltraneの動画はなかったです(動画をみる)。
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