大坂なおみ選手のアイデンティティについて

え、日本語の物真似⁉大坂なおみにアイデンティティを聞く必要はない
大坂なおみさんが全米オープンテニスで優勝したことで、いろいろな記事が書かれていますが、この記事は秀逸だと思いましたので紹介します。以下は、その抜粋です。


大坂なおみ選手の存在は、日本人であることの定義を、漠然と今まで日本社会が抱いてきた「同じ顔で、同じ言語を喋る人」という概念を動かすものがある。

USオープンを目前にして、8月25日にキタノホテルで行われた記者会見の席で「NYタイムズの記事について、どう思われましたか」という質問が出て、大坂選手はこう答えていた。

「あの記事が出た翌日に、私と同じようなハーフの子たちがたくさんやってきて、自分たちも同じだ、といってくれたのです。その時、私は子どもたちにとって、尊敬される存在でいたいと思いました。同じような子どもたちにとって見あげる存在になれたら、と思います」

英語ではふつうバイレイシャル、あるいはミックスドレイスという単語を使うが、あえて大坂選手は「HAFU(ハーフ)」という日本語の単語を使っていた。自分がハーフの子どもたちに見あげられる存在になれたら、という言葉には多くの人が非常に感銘を受けただろう。

大坂選手は日米の国籍を持ち、日本人としての選手活動を選択している。ハイチのルーツと日本のルーツがあり、日本で生まれて、3歳の時からアメリカで育ってテニスの腕を磨き、アメリカの教育を受けて英語を話すという、そのどれが欠けても、今の大坂なおみはいない。すべてがあって、まるごと大坂なおみなのだ。

現在20歳の大坂選手は日米二重国籍の持ち主だが、22歳になる前に、日本の国籍を選ぶかどうか選択する必要がある。このまま日本を選ぶ可能性が高いが、どう転んでもひとつ確実にいえるのは、テニス選手は必ず続けるだろうということだ。

東京での記者会見で、アイデンティティについて問われた大坂選手は、「私は自分のアイデンティティについて深く考えていません。私はたんに私であるだけです」と答えていた。

私は私であるだけ。シンプルだが、当を得た意見だ。大坂なおみは、大坂なおみであれば、それだけでいい。レッテルを外から貼る必要はない。


22歳になって米国籍を選ばれるような状況にならないことを祈ります。

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