いまだ根強い「外傷創部の消毒信仰」
以下は、記事の抜粋です。
日々の診療の中で、切り傷やすり傷などの患者の創部処置を行うこともあるだろう。その際、消毒は行っているだろうか。意識調査で、外傷の創部の診療を行うことがあると答えた医師817人に外傷の創部の消毒は行うかを尋ねたところ、45.8%が「消毒を行う」と回答した。今回は「消毒は行わない」と答えた医師の理由、そして創部処置についての自由回答を紹介する。
Q:消毒を行わないと回答された方だけに伺います。なぜ消毒を行わないのか、その理由を教えてください。
●消毒自体が細胞障害性を有すると考えるため。ゆえに、創部については大量の水道水で洗浄し、強く汚染していなければ、創部周囲の皮膚を消毒・局所麻酔して縫合する形にしている。
●創部を消毒すると傷の治りが悪くなるため。また十分な洗浄をしないで消毒だけだと物理的な異物が残るリスクがある。
●特に若年だと消毒薬に対するアレルギー反応が出たりするし、十分洗浄するだけで創部感染は防げるから。
●感染防御には無意味だから。
●消毒は必要ないとのエビデンスがある。
●創傷治癒に必要な修復因子が阻害されると考えているから。
●消毒の意義を感じない。初療で水道水によりできるだけ洗浄、落ち着いたらシャワーや入浴を指示している。毎日消毒に通院させていた昔より明らかにきれいに治る。
●洗浄のみで十分に創部感染予防になることが分かっているから。
●石鹸洗浄のみで細菌を除去するのには十分で、消毒すると修復起点となる正常細胞も死滅させてしまうと習ったため。
Q7. 外傷の創部の処置について何かご意見があれば教えてください。
●いまだに消毒信仰が根強いことに驚く。
●消毒薬が創傷治癒を阻害するので、洗浄にとどめるのは常識だと思っていたが、未だに消毒したがる医師が多いのにはびっくり。
子供の頃に塗られていた赤チンとかヨーチンは何だったんでしょうか。あと、オキシドールとかもありました。どれも傷の治りを遅くしていたとは、、、
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