「クックパッド」は何故こんなにも凋落したのか…栄華を極めた2016年以降、業績は右肩下がり
クックパッドは、よく使っているので気になる記事です。以下は、抜粋です。
レシピ情報サイトを運営する「クックパッド」の人員整理が話題になっている。クックパッドは2023年6月、人員削減を8月にかけて行うと発表した。海外子会社を含むグループ全社の経営体制強化を目的に、日本では退職勧奨、国外では解雇として、派遣社員を含む110人を対象とする。
売上収益を見てみると、2016年12月期の約168億4600万円から右肩下がりで、2022年12月期は約90億8600万円に。単純計算で、約46%も減少している。つまり、クックパッドはコロナ禍以前から苦戦していたのだ。
では、低調になってしまった背景には、どのような理由が考えられるか。ネットメディア編集者として約10年間、ウェブでの情報流通を見てきた筆者は、「レシピサイトの乱立」と「料理系YouTuberの台頭」、そして「情報に対する価値観の変化」があるのでは、と見ている。
まずは、競合となるレシピサイトの乱立だ。エブリーが運営する「DELISH KITCHEN」(2015年9月開始)、delyが運営する「クラシル」(2016年2月開始)、BuzzFeed Japan系列の「Tasty Japan」(2016年8月日本上陸)といったサービスが登場した。
これらのライバルは、ツイッターやインスタグラムなど、あらゆるSNSにコンテンツを展開する「分散型メディア」からスタートした。コンテンツそのものを企業とのタイアップ広告とすることで、収益を成り立たせる。写真と文字が主体のクックパッドに対して、競合各社はテロップ入りの調理動画を多用することで、質の担保と、見栄えの良さを両立させた。「情報はタダで得るもの」といった感覚も高まりつつあり、これらの時流に乗ったのが、ライバルが急成長した一因だろう。
クックパッドは「食べログ」などとともに、CGM(Consumer Generated Media=消費者生成メディア)と位置づけられている。一般消費者から「口コミ」を広く集め、集合知を形成。たくさんの情報が集まっているとアピールすることで、さらなる新規ユーザーが流入して、コミュニティーが拡大していくスタイルだ。一方でCGMは、低品質の投稿が集まることもあり、玉石混交になりかねない。
そして、さらなるお墨付きを求めた先に、ネットユーザーが行き着いたのが、料理系YouTuberではないか。例を挙げると、魚介類に強い「きまぐれクック」かねこさん(YouTube登録者633万人、以下6月上旬時点のメインチャンネル)や、酒飲み向けの料理に定評のある「バズレシピ」リュウジさん(389万人)、筋肉アピールを欠かさない「だれウマ」さん(115万人)、淡々と調理する「くまの限界食堂」さん(105万人)……と挙げればキリがない。人気料理系YouTuberの特徴は、レシピの完成度はもちろん、動画単体がエンタメとして楽しめるところにある。
ChatGPTをはじめとするチャットボットの登場でクックパッドなどのCGMのXデーは、想像以上のスピードで近づいている。
話題のAIチャットボット「ChatGPT」に、カルボナーラパスタの作り方を問いかけてみたところ、すぐ基本的なレシピを提案してくれた。しかし我が家は、卵を切らしている。「代替の食品はないか」と頼むと、ヨーグルトや豆腐でクリーミーさを加えたり、アーリオオーリオなどの別メニューに変えたりといった対案を出しつつも、「真のカルボナーラの風味は卵とベーコン(またはパンチェッタ)によって作り出せる」と叱られてしまった。
ChatGPTをはじめとするチャットボットは、急速に精度を高めている。事前に学習させたデータベースだけでなく、ウェブ上を検索する機能も備わりつつある。ゆくゆくは、クックパッドのみならず、あらゆるCGMは情報ソースになるものの、直接ユーザーが訪れる場所ではなくなってしまいかねない。想像以上のスピードで、Xデーは近づいている。
こんなところにもChatGPTが出てきたのには驚きました。個人的にはクックパッドにはなくなって欲しくないですが、、、
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