ヒートショックは医学用語ではありません。
以下は、医療関係者用サイトに投稿された「ヒートショックって日常診療で見ることあるんですか?」という質問に対する回答の一つです。
まず、ヒートショックは医学用語ではありません。入浴関連死が一般的な医学用語です。しかし、医学会でもマスコミの影響を受けて、ヒートショックという単語を使用する医師が出てきましたので、今後変わるのかもしれません。
入浴中に末梢血管が拡張し、血圧が下がって意識を失い、溺水死するのを、和製俗語でヒートショックとするならば、重症の救急患者を診ている救命センターでは、冬場には嫌になるくらい、搬送されてきます。アルコールを飲んでいれば、末梢血管が拡張しやすくなるので、重要な危険因子です。実態を知りたければ、医中誌で「入浴関連死」の検索用語を用いて調べれば、把握することが可能です。
女優で歌手の中山美穂さんが54歳で急逝しました。死因は「入浴中に起きた不慮の事故」だというのが事務所の発表だが、SNSでは「ヒートショック」が関係しているのでは、と噂されています(記事をみる)。
酒を飲んでいなくても風呂で溺れ死ぬことがあるので、お風呂で眠らないようにしましょう。
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