予防できる認知症、9つの要因…中年期の聴力低下が最高リスク!

予防できる認知症、9つの要因
以下は、記事の抜粋です。


認知症の3件に1件は、生活習慣など生涯を通じて脳の健康のために意識的に行動することで予防できる。(逆にいうと、)低学歴や聴力の低下、喫煙や運動不足が認知症の主なリスク要因となる。

ランセット誌に掲載された論文の筆頭著者を務めた
University College LondonのGill Livingston教授は、「認知症は人生の後半で診断されるものだが、脳の異変は通常、何年も前から始まっている」、「今すぐ行動すれば、認知症患者や家族の生活を大きく改善できるし、それが社会全体の将来を変えることになる」と話す。

今回の論文は、認知症の予防には生活スタイルが大きく影響すると指摘している。

中等教育を修了しないのは大きなリスクで、大人になっても学び続ければ脳の「予備力」を増やせる可能性が高いと述べている。

また、中年期に聴力が低下すると、周囲から通常受け取るたくさんの情報が得られなくなり、社会的にも孤立し、うつになる可能性が高まる。これも認知症のリスク要因としては予防が可能だという。

心臓に良いことは脳にも良い。禁煙や運動、健康的な体重の維持、高血圧や糖尿病の治療は全て、心血管系の病気やがんだけでなく、認知症のリスク低下にもつながる。

以下は、そのまとめです。

認知症の予防可能な要因のリスクの度合い

中年期の聴力低下 9%
中等教育の未修了 8%
喫煙 5%
うつ 4%
運動不足 3%
社会的孤立 2%
高血圧 2%
肥満 1%
2型糖尿病 1%

予防が可能とされる上記要因のリスク度を合計すると35%になる。残りの65%は個人の努力では変えられないリスク。


元論文のタイトルは、”Dementia prevention, intervention, and care”です(論文をみる)。

重要なのは、中年期の聴力低下が認知症の予防可能な要因のリスクの中で最高の割合を占めていることです。喫煙、高血圧、2型糖尿病などよりもリスクがはるかに高いのです!!

中高年がイアホンで大音量で音楽を聴いたり、楽器を爆音で鳴らしたりするのは、認知症の高リスク行動であることを認識しましょう。

関連記事
喫煙で認知症のリスク2倍――久山町スタディー
ベンゾジアゼピン系薬の新規使用は、認知症リスクを増加させる。
カルシウムサプリメントで高齢女性の認知症リスクが上昇する可能性
週1回の性交渉、脳の老化防止に有効か?

コメント

  1. あ* より:

    「中等教育の未修了」レベルで
    大卒だの大学院卒の肩書きだけ持っている人は、
    認知症=PTSDを発症しやすいと言えますね。

タイトルとURLをコピーしました