妊婦のマルチビタミン摂取は「無駄」
以下は、記事の抜粋です。
栄養状態の良い女性が妊娠中にマルチビタミンやミネラルのサプリメントを摂取するのは、女性本人やその胎児にとって有益であることを示す証拠はなく「無駄な出費」だとする論文が、7月12日に発表された。
これらのサプリメントは、健康上の問題を回避する手段として全ての妊婦を対象に販売されており、購入すると1か月に約2000円程度かかるという。妊娠中の女性は、これを使えば赤ちゃんは最善の状態で人生のスタートを切ることができる、とうたう商品の格好の標的になっていると論文は指摘している。
妊婦に葉酸やビタミンDを補うことが有益であることは知られているが、それ以外の複数のビタミンを配合したサプリメントの効果は証明されていない。中には害を及ぼす可能性があるものもある。ビタミンAを過剰に摂取すると、胎児の成長に悪影響を与える可能性がある。
元論文のタイトルは、”Vitamin supplementation in pregnancy”です(論文をみる)。
一般にマルチビタミンががんや心臓病や認知症を予防するという証拠はほとんどありません。肯定する論文が出ても大半はその後で否定されています。これで妊婦にも効果がないということになると、マルチビタミン摂取は無駄です。
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