快楽中枢への刺激、免疫力高める可能性 研究
以下は、記事の抜粋です。
マウスの脳の快楽中枢を人工的に刺激すると免疫力が高まるとの論文が7月4日発表された。プラセボの効力を説明する一助となる可能性のある結果だという。
Technion-Israel Institute of Technology医学部のAsya Rolls助教授と研究チームは、マウスの脳の報酬中枢にある特定の細胞を刺激した後、そのマウスから採取した免疫細胞を致死性の大腸菌にさらして培養した。その結果、これらの免疫細胞は、細菌を殺傷する効力が通常の免疫細胞の2倍以上高かったという。
研究チームは次の実験で、これと同じ免疫細胞を別の複数のマウスに接種した。30日後、この新たなマウス群も同様に、感染症の撃退に成功する確率が通常の2倍以上高かった。
Rolls氏は、「好ましい期待に関連する脳の部位を活性化させることが、病気に立ち向かう体の働きに影響を及ぼす可能性がある」と話す。
元論文のタイトルは、”Activation of the reward system boosts innate and adaptive immunity”です(論文をみる)。
この論文では、Designer Receptors Exclusively Activated by Designer Drugs (DREADD)という方法を用いて、マウスの腹側被蓋領域(ventral tegmental area、VTA)のドーパミン神経細胞を活性化しています。しかし、この領域のドーパミン神経細胞は、美味しいものを食べた時、恋人といる時などにも活性化されますし、覚せい剤などでも活性化されます。これらの刺激でも免疫力が高まるのでしょうか?
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