またも「ヘリコプター・マネー」論 日本、危ういタブー接近
以下は、記事の抜粋です。
財政支出の財源を中央銀行が直接まかない、空からお札をばらまくように減税や給付金で国民にお金を届ける。そんなヘリコプター・マネー(ヘリマネ)政策の是非を巡る議論が世界的に熱を帯びている。実験の舞台として注目されているのは他ならぬ日本だ。
ヘリマネ政策は歯止めが利かなくなり、通貨価値の急落や物価の暴騰を招くとして禁じ手とされてきた。
以下は、別の記事による「ヘリコプター・マネー」の定義です。
①政府が国債の増発によって調達した資金を原資に、何らかの歳出拡大措置をとる
②政府が新たに発行した国債は日本銀行が購入する
既に、日銀は大量の国債を購入しており、上の記事でも「疑似ヘリマネ」とよばれています。この大量の国債を、「政府への無利子・無期限の預け金に切り替える」ことを宣言するだけで、政府は中銀から調達したお金を返す必要がなく、利子も払わなくて良くなります。もう、ヘリコプターは離陸準備完了です。
英金融サービス機構の元長官のAdair Turner氏は、「国債による大量の借金が帳消しになり、財政再建への道が開かれる。通常の財政支出の選択肢も増えるうえ、消費者の将来不安も高まらない。」として、「選択肢から外すべきでない」と日本政府を煽っています。
日銀の黒田東彦総裁はヘリマネを否定し、物価安定のあかつきには保有国債の残高を減らすとか言いました。しかし、消費増税の先送りがほぼ確定した現在、そんな未来予想図はまったく描けそうもないので、安倍さんのマネをして、ヘリマネ政策を次の「異次元の矢」として打ち出してきそうな予感がしています。
ヘリコプター・マネーによって、財政支出に歯止めがかからなくなるとか、「ハイパーインフレ」が来るとか来ないとか、いろいろな意見が飛び交っています。見守るしかないですが、賢く対応したいと思います。
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