ヒトからヒトに感染する「アンデス型ハンタウイルス」が確認されました

ハンタウイルス、ヒトからヒトに感染する「アンデス型」確認 南ア保健相
以下は、記事の抜粋です。


大西洋を航行中のクルーズ船「MVホンディウス」で集団感染の疑いがあると報告された「ハンタウイルス」について、南アフリカの保健相は5月6日、感染者の1人から、ヒトからヒトへ感染するアンデス型のウイルスが確認されたと発表した。

これまでに、クルーズ船の乗客3人が死亡している。そのうち1人は、セントヘレナ島から飛行機で移送された南ア・ヨハネスブルクの病院で死亡した。別の英国籍の乗客も現在、移送先のヨハネスブルクへの病院に入院している。

南アフリカのアーロン・モツォアレディ保健相は議会委員会で「これまでの検査でアンデス株への感染が確認された」と述べ、「アンデス株は(ハンタウイルス)38種の中で唯一、人から人への感染を引き起こすことが知られている」と説明した。

また「感染は非常に稀で、密接な接触によってのみ発生する」ことを強調した。

WHOは5日、これまでにウイルスへの感染が2例確認された他、5人に感染の疑いがあると発表した。

WHOはまた、4月24日に体調不良でセントヘレナ島で船を降り、翌日に飛行機で南ア・ヨハネスブルクの病院に移送された女性が死亡したことを受け、セントヘレナ島とヨハネスブルク間のフライトでの接触者を追跡していることを明らかにした。死亡した女性の夫は、クルーズ船で死亡している。

航空会社エアリンクがAFPに伝えたところによると、女性が移送された航空便には、82人の乗客と6人の乗員が搭乗していた。


以下は、別の詳細な記事による情報です。比較的小さなクルーズ船ですが、ダイヤモンドプリンセス号を思い出します。今のところ、アンデス型のハンタウイルスに有効なワクチンや抗ウイルス薬はありません。

ハンタウイルス(Hantavirus)は、ネズミなどの排泄物や唾液、尿に含まれたウイルスがエアロゾルとして空気中を漂い、呼吸器を通じて感染する人獣共通感染症で、主に発熱やインフルエンザ様症状を引き起こすが、状態が悪化すると死亡に至ることもある。ハンタウイルス感染の致死率はアジアとヨーロッパでは1〜15%未満である一方、アメリカ大陸では最大50%に達すると報告されている。

クルーズ船の最初の患者70歳のオランダ人男性が、4月6日に発熱症状を示し始め、5日後に船上で死亡した。当時の死因は明確にされなかった。一緒に旅行していた妻は夫の遺体とともに4月24日にアフリカ西方のセントヘレナ島で下船した。女性は航空機で南アフリカ共和国ヨハネスブルクへ向かう途中に状態が悪化して救急搬送されたが、26日に死亡したそ。

4月24日に再びクルーズ船で英国人男性1人が発病し南アへ搬送された。南ア国立伝染病研究所が患者の検体を調べ、ハンタウイルスに感染していることを確認した。続いて先月28日から身震いを伴う倦怠感の症状を示した80歳の女性が5月2日に死亡した。

ハンタウイルスは大きく2つのグループに分かれる。旧世界ハンタウイルスはアフリカ・アジア・ヨーロッパで見つかり、腎症候群を伴う出血熱(HFRS)を引き起こす。新世界ハンタウイルスはアメリカ大陸で見つかり、ハンタウイルス肺症候群(HPS)を起こす。今回の集団発生は新世界ハンタウイルスの変種(アンデス型)が引き起こしたと推定された。

専門家らは、クルーズ船の乗客が1995年にチリとアルゼンチンで初めて確認されたアンデス型ウイルスに感染したと推定している。

MVホンディウス号は4月から航海を始めたが、出発地は昨年からアンデスウイルスの流行が続いていたアルゼンチンだった。アルゼンチンでは2025年7月から2026年1月の間に、このウイルスによる死亡者が少なくとも20人出た。

アルゼンチン保健省によると、2025年1月から2026年1月の間にウイルス感染者の34%が死亡した。これは2019年から2024年まで毎年記録された国家平均死亡率である10〜32%より高い数値である。

アフリカ東方の島国カーボベルデ沖に停泊中のクルーズ船MVホンディウス号。船内で呼吸器疾患により乗客3人が死亡し、このうち2人はハンタウイルス感染と確認された

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