降圧薬、スタチンの飲み忘れで脳卒中リスクが7倍に

降圧薬、スタチンの飲み忘れで脳卒中リスクが7倍に
以下は、記事の抜粋です。


心疾患リスクのある人は、コレステロール降下薬のスタチンと降圧薬を指示通りに服用しなければ、致死的な脳卒中のリスクが7倍となることが新たな研究により報告され。また、両方の薬をきちんと飲んでいる人に比べて、降圧薬しか飲んでいない人では脳卒中による死亡リスクが82%上昇し、スタチンしか飲んでいない人では30%上昇することもわかった。

研究の筆頭著者のKimmo Herttua氏は、「高血圧と高コレステロールは脳卒中の主要な危険因子だ。有効な治療薬はあるが、正しく飲まなければ効果は得られない」と述べている。

今回の研究では、フィンランドの5万8,000人超の患者データを追跡。平均5.5年の追跡期間中に532人が脳卒中で死亡した。薬の処方記録を用いて、患者が医師の指示通りに薬剤を服用していたかを調べた結果、スタチンを処方された通りに飲んでいた人は6割にとどまった。


元論文のタイトルは、”Poor Adherence to Statin and Antihypertensive Therapies as Risk Factors for Fatal Stroke”です(論文をみる)。

元々心疾患リスクのあるヒトという条件は付いていますが、7倍というのはスゴイ数字です。「スタチンや降圧薬の“合剤”」というのは中々販売されそうにないので、コンプライアンスを向上させるには、服薬の利益について上手に患者さんを教育するしかなさそうです。そのためには、この論文の結果は良い教材になると思います。

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