納豆が心房細動リスクを下げる?~日本人前向き研究
以下は、記事の抜粋です。
大豆食品の摂取量が多いと心血管疾患を予防する可能性があることが報告されているが、心房細動予防においては解明されていない。今回、国立循環器病研究センターのParamita Khairan氏らが、都市部の日本人一般集団を対象とした前向きコホート研究で、大豆食品およびその栄養素(イソフラボン、ビタミンK)における心房細動発症率との関連を調査したところ、女性でのみ、納豆およびビタミンKの摂取量が多いと心房細動リスクが低いことが示された。
本研究はベースライン調査時に食物摂取頻度質問票を回答した30~90歳の男女5,278人が対象。多変量調整Cox回帰分析を用いて、大豆食品(納豆、味噌、豆腐)、大豆、イソフラボン、ビタミンKの残差法によるエネルギー調整摂取量の三分位群における心房細動発症率のハザード比(HR)と95%信頼区間(CI)を算出した。
主な結果は以下のとおり。
・6万6,487人年(平均12.6年)の追跡期間中、心房細動発症が222例であった。
・女性では、納豆摂取量が最も少ない群(T1)と比べ、最も多い群(T3)で心房細動リスクが低かった(HR:0.44 56%の減少、95%CI:0.24~0.80)が、男性では関連は認められなかった(T1に対するT3のHR:0.97、95%CI:0.65~1.43)。
・味噌については、男性でのみ中程度の摂取量と低い心房細動リスクが関連していた。
・ビタミンK摂取量が最も多い三分位群の女性は、最も少ない三分位群と比較して、心房細動リスクが67%減少した(HR:0.33、95%CI:0.15~0.71)。
・男女とも、大豆食品全体、豆腐、大豆、イソフラボンの摂取量と心房細動リスクとの関連は認められなかった。
元論文のタイトルは、Association of Soy Foods, Soybeans, Isoflavones, and Vitamin K Intake and the Risk of Atrial Fibrillation: A Prospective Cohort Study(大豆食品、大豆、イソフラボン、ビタミンK摂取と心房細動リスクとの関連:前向きコホート研究)です(論文をみる)。
前向き研究ですのでエビデンスレベルは低いですが、心房細動リスクの減少が大きく、ビタミンKが納豆の100分の1以下の他の大豆食品とはリスクの相関がないのは、かなりポジティブな結果だと思います。女性だけというのは不思議ですね。
ビタミンKは、骨の形成を促進し、カルシウムが骨に定着するのを助けるため、骨粗鬆症の予防に効果的ですので、骨粗しょう症リスクの高い閉経後の女性には一石二鳥かもしれません。



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